以前ツイショートに投下したもののセルフリメイクです。

初めてAを見たときに、純粋に羨ましいと焦がれた。
あたしが欲しかったものを全部もっている。憧れだった。

白く細い首筋に指を沿わせて、喉の窪みに親指を被せる。
ア、生きてるんだ。
いつもどこかで、この人は、造りものだ、なんて言葉を咀嚼していた。
そして飲み込む度に酷く安心していたのに。

あたしの心音とAの血液の流れが重なる。

そのことに酷く絶望している。

憧れの人を思い浮かべながら書きました。 きっと、それは、メアリー・スー。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-10-21

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