Connection Online
はじめまして、名瀬 勝利です、
先天性障害というかなんというか、それによるいじめにより不登校になってしまった少年のストーリーです。
そこまで暗くはないんで、軽い気持ちで読んでいただけたらと思います。
序章~はじめに~
VR技術が発明されたのはまだまだ最近…とは言ってももう10年も経つのだが…
この国の誇るスーパーコンピュータ『極
ごく
』が国内の人口約1億人の脳波のパターンと電気信号を受け取る事により実現した…とはいっても『極』が実際に行っている作業はサーバーの維持とプログラムに必要な物体の配置、設定、対応、そしてクライアント(プレイヤー)同士の通信だけで、プレイヤー自身は細い首輪状の『ギア』を着用し、電源を入れる。『ギア』は脳幹を媒介として電気信号を傍受し、全て『極
サーバー
』へと送信する、そのため、視覚、聴覚等々の五感や思考を全てVR世界へ向ける事ができるが、その間の現実
リアル
の身体は全く動かない(もちろん体細胞や脊髄は生きている為心臓は動くし生理現象も当然ながら健在だ)。
元々、この技術は医療目的のシュミレーターとして開発され、一部の人間にしか見ることさえできなかったが、『極』が一般の使用が解禁された今、そのほとんどが娯楽目的に使用されている。そのうちの一つが『VRMMORPG(仮想現実大規模同時参加型オンラインロールプレイングゲーム)』である。
そして、その波に最初に乗った会社が『Lest』であり、その代表作が『Connection Online』である。
この作品は某作家が執筆した
『人間の樹形図~ツナガリ~』
という物語をもとにアレンジを加えた後、製品化したものである。
ギア自体はそこそこのスペックのパソコンと同じで、課金は一切なしで、インストール時に2万円と言う学生にはちょっと痛いがなんとかなるくらいの金額を払うため、ゲーム参加者は次々と増え、販売初日にインストール数は数万を超え、今に至っては2〜3万を超えるといわれている。
Connection Online