ウンメイの悪戯 2

「ここが音楽室。・・・で、あっちが美術室だよ!」
・・・うーん。こーゆー時って気ぃきかせて、色々付け足すものなのかな?

よく分かんない。あたし、自慢じゃないけど
国語はテストで30点以上とったことないもの。でも、悩む・・・

かといって文才や表現力はないし、
『ここは給食室!ご飯を作るところだよ!』・・・なんていったら。
困らせるだけだし。

まぁ、でも木村さんと普通に話せるくらいの仲になれたし。
木村さんは神だし、あたしなんかが友達になれないと思うし。
案内、やれただけで、満足・・・

「ね、あの・・・真咲ってよんでいいかな?」
「ここが職員室・・・っえ?」



「今・・・あたしにいったの?」
『真咲ってよんでいいかな?』『真咲ってよんでいいかな?』・・・ってぇぇぇぇぇぇ!!

・・・やばい、今頭でリピートしてる。
っえ、あたしなんかが友達でもいいんすかぁ!?

嬉しすぎる・・・!!

「・・・え、うん、嫌なら・・・いいけ「嫌ジャナイ!!」

即答。
木村さん、ちょっと驚いてるけど、すぐにほんわか笑顔になった。
なんてゆーか、えくぼが可愛いです。

てゆーかすべてにおいて可愛いです!



「じゃぁ、あたしも雅姫チャンって呼ぶね!」
ばっちり、笑顔で決めた・・・・・・ハズ、だったのに。

雅姫チャンの顔は、さっきよりも驚いた顔になった。
・・・やばい、外した?
いや、たしかにあたしの笑顔は雅姫チャンに比べれば霞けどさ。

「えっと、ぼ「ゴメンなさい!・・・お見苦しい笑顔なんて見せてしまい・・・」

とりあえず、謝った。
だって、不愉快にさせたら気まずすぎる!(しかも美人)

「いや・・・そんなことはないけど、でも・・・、あの」

「あれ?今、なんか言いかけた?」
「えっと・・・実は」

いいにくそうに、ずっと迷っている素振りだったけど、
ついに決めたように、顔を上げた。






「ぼく、男なんだけど・・・」

ウンメイの悪戯 2

ウンメイの悪戯 2

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-07-05

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