犬が吠えた

清い犬の声に、私は覚醒した。

「目覚めよ!」そう言われている気がした。

私は昨日の大阪行きから、夜は早く寝て今朝など朝4時半に起き、執筆活動をしてまたぐずぐずと寝ていたら、すっかり寝ぐせが着いて起きられなくなってしまった。

「食べたほうがいいのよ」

そう祖母にいわれ、食欲がなかったところにおにぎりなど食べてまた寝ていたら、ぐっと元気が出て起きていられた。

しかしまた眠る。眠い。
呂律も回らない。

父に「眠いのか?」と聞かれ、家族がベランダの大改造など楽し気にしているのに参加できず、昼間父が部屋に遊びに来たのに眠りこけるという失態をしてため息を吐かれた。

ベランダに座った父と、三島由紀夫の耽美小説の話や、彼はホモであるが家族はいたことなど話し、例の事件も第三者から見れば「自分がやらなければ駄目になる」という決断の元行われ、実際は普段から自決など話す人ではなかったことなど話した。

父はだーっと飛ばし読みしたいので、三島由紀夫の感性の話は向かないらしい。らしいっちゃらしい。父は速読の達人である。

その後寝ながらまた通信環境が悪くなったアイフォンを眺めながら、空中遊泳していたら、曲が出来たのでふんふん歌って過ごす。
あれ、私できるな。そんな感慨。

祖母と母が一階にて運動中。
機械を使って遊んでいるので、私のコレクションを披露して若さを見せたりなどするが、やはり眠い!その場に寝ころび動かなくなった。
その後二階にて寝ていたら、遠くから清い育ち方をしたのだろう、健全な犬のこちらの犬に向かって吠える声を聞き、何か呼びかけられているようなその具合に目がぱっちりと開き、私はこの文を書いたというわけである。

昼間、どうしても動かなければ、という使命感から意識がもうろうとする中郵便局に出かけ、貯金を移してきたが、なにやら三流映画のような失態が多くて私は多くの人に敵視されないという自分を再発見したりした。

父とは違う会社の人が家の地盤を作っているのを見たりして、「親父はみんな頑張ってんだよ」と思ったりして帰って来た。
時代は移っていくらしい。

栄枯盛衰、栄枯盛衰。遂に私のところにも来た。
「難しくなるのかしら」
私は体よく父の居場所など見つかったのに、まだまだ問題が山積みなのをどうしようもなくてここに書く。

母に「薬が多すぎるんじゃないかな」と言ったら、「いや、夏バテが来てるんじゃないの」と言われ、納得してまた眠った。

犬の吠え声は、とても清らかで、病すら吹っ飛ばす勢いを持っていた。

犬が吠えた

割と本気の話。

犬が吠えた

わかる人にはわかるかと。

  • 小説
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  • 青春
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  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-10-03

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