本とか音楽とか

本もだいたい何を読んでも同じようなことが書いてある
もうすでにいろいろ読みすぎて
触れたい言葉に出会い尽くして
新たな感激と言うか
頭の中にすでにあるなにかぼんやりした真実への共感ができなくなり
たまたま遭遇したときの快感も薄れてきた

本を読むと言う行為はとどのつまり
他人の書いた文章を通して真実につながるということ
よって受容できる真実の数は双方の器で限定され
読めば読むほどそれは一般化し概念化され凝縮され
そして最後には一滴の雫となり
霧の中に消えてゆくようである

音楽もあっとおどろくようなものは巡り合わない
若いときに聴いた曲はなつかしくはあるが新鮮味はない
文字で書かれたものと同じでこれも記憶され
そしていつか飽きるようになってくる
旋律とリズムがすでに飽和状態であるかのよう
ジャズでもクラシックもだめ
色んな国の民族音楽もだめ

でも即興の現代音楽はいい
そこにはあらかじめ決められたものが感じられず
こちらも聴く準備をすることもできず
ただ無秩序な音の中に
呆然と体ごと浸るほかないから
全感覚はそれをなにかと解読しようと一生懸命活性化する

個性の強い音楽家の演奏はいい
どんな曲を演ったとしても
上の方から何か降りてきて演奏者を操る
そして演奏者はついに自分が演奏しているのか
それとも誰かに操られて演奏しているかわからなくなるとき
あからさまな音楽の本質というべきものが
聴衆者のいるその場所で顕れる
それは神に触れるようでもあるし
生身の演奏者の生き様への一体感でもある

本とか音楽とか

本とか音楽とか

趣味もそろそろ煮詰まりつつあります。どうしたもんじゃろなぁ~。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-10-02

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