キンモクセイ

キンモクセイ

君を想うとどきどきする
君の目は恥ずかしくて見られない
横顔をまじまじと眺めて
やっぱりきれいなひとだ、なんて
君が振り向くと
居た堪れなくなって

君に触れれば癒されて
君を抱きしめれば満たされる
上目遣いがきらきらして
やっぱりかわいいひとだ、なんて
君が上手に甘えてくれるから
身体が蕩けてしまいそうで

ずっと昔に忘れたつもりで
心の奥底で欲しがっていた日々
すぐ目の前にことんと音を立てて
君がくれるものはどれもあたたかくて
これからの寒い季節を
穏やかに迎えられる

君に会えば嬉しくなる
君の声を聞けば幸せになれる
隣に並んで歩いて
やっぱりやさしいひとだ、なんて
君が微笑みかけるから
心臓が飛び出しそうで

せっかく咲いた小柄な花が
雨に打たれて落ちても
はじめて想いを打ち明けたときの気持ちは
変わらない 変わりそうもない
「君と出逢えて良かった」
そんなこと、本気で思えるなんて

君ほどのひとはいないよ
これからも君だけに
たくさんの大好きをあげる
あたたかな眼差しをあげる
穏やかな時間をあげる
僕のすべてを君にあげる

キンモクセイ

キンモクセイ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-09-28

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