あたりまえのように去っていく
わたしの髪は
わたしの爪は
わたしの一部ではないのでしょうか

それは流血も痛みも伴わなくて
不要なものはそのように静かに消えてゆく

目に見える痛みしか理解できなくて
たたかいで流れる血をわたしたちは知らない

心さえも同じように血を流せば
世界は真っ赤に染まるだろう

血が見えない所に痛みは無い

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-09-19

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