咆える
ことばがなんだというのか。
方言がなんだというのか。
それは私が生まれ育ったふるさとが、
私に刻みこんだ、まさに彼の地の生まれであることの証。
郷に入りては郷に従え。
されど、おくにの調子をすべて消すは、至難の業。
ならば、認めよ。
自身の生まれを。
ならば、誇れ。
彼のふるさとを。
泣きたくなるほどの懐かしさと、
胸をかきむしらんばかりの郷愁を。
その身の内に押しこめ。
彼の地に雄然とある、
猛々しく咆える山のように。
胸をはり、毅然と頭をあげよ。
胸をはり、悠然と笑え。
そしてこの地に、根を下ろせ。
咆える