英雄伝
こんにちは、アラゴンΣです。
まだ素人の域を越えていませんが、応援よろしくお願いします。
「お前たちはヒーローだ。」
そう言い聞かされてきた。
自由が制限された国。
ダスメニア王国。
そこでは、優秀な兵士育成のために英雄教育が施されていた。
僕は、英雄育成のための学校に通わされていた。
「国のために死ぬ人は、ヒーロー。正義の行為なのです。」
教師はいつも言う。
テレビを見ても、ヒーローは最後には死んでゆくバッドエンド。(いや、国のための死ならハッピーエンドだ。)
家に帰ると、軍人である父が学校で学んだことを聞いてくる。そんな毎日を過ごしていた。
ある日、下校途中で体の大きい軍人たちに囲まれた子供(?)がいた。
「おう、お前。もう一度言ってみろ。今なんて言った?」
「・・・ふん。聞こえんかったか阿呆どもめ。もう一度言ってやる。馬鹿犬。」
「んだとこらぁ!!!」
ドゴッ!!
殴る音がする。僕はてっきりあの子供が殴られたと思った。だけど、逆だった。軍人の方が白目になって飛ばされてきた。
「雑魚め。」
子供は呟いた。
他の軍人たちが動揺する。
「う、うそだろ・・・。」
「うそじゃない。現実をみろ。」
彼らの顔が真っ青になった。
「わ、わ、わあああああああ!!!!」
そして、逃げ出す。
「・・・ふう。許せ。」
子供は倒れている軍人に言った。
(もちろん、まだ白目だ。)
「おい。さっきから覗いている奴。出てこい。何もせん。」
!?ば、ばれてる?!
「あ、あのう。」
出るしかない。見つかっているなら。
「何も言うな。心配いらん。こいつはあと3時間で起きる。」
別にどうでもいいのに・・・。
「なあ。」
「ハ、ハイ!!!」
「お前、この世界をどう思う?」
英雄伝
いかがでしたでしょうか?
余りにも少ない連載になりますが、応援よろしくお願いします。