あのこのひみつ

あのこはいつも私の傍にいる
いつもいつも傍にいるから、時々本当に傍にいるのかわからなくなる

わたしはいつもあのこの傍にいる
いつもいつも傍にいるけど、あのこはわたしに何か隠してるみたい


近くにいるから
あのこの顔はあまり見たことが無い
髪を切っても、頬を真っ赤にさせても
わたしが気付くのは一番最後

あのこはわたしに背をむけては
一人で何かをやっている

直接みたことはないけれど
ともだちが言ってた

"あのこは一人で、泣いているよ"

なんでわたしの前で泣かないんだろう
その涙をぬぐってあげられるのに
なんでだろう、なんでだろうって
わたしは泣いた


お互いに背を向けてることには、気付かなかった

あのこのひみつ

涙を見せられる仲になったら、ほんとうのおともだちだね

あのこのひみつ

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-06-24

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