提灯鮟鱇

はい、どうも。ゴミ溜め出身です僕は。
アンタらの罵声と舌打ちを養分にここまで大きくなりました。
プライドならとっくに廃品回収に出した、暗いぞホラさっきの幸福論はどうした。

笑え笑えと人は言うが、笑った先に何がある?
媚びるのは得意だがどうにも好きになれないんだ。
媚びることが?いや媚びる自分が。

価値のあるものを追い続ける自分に価値はあるか?
それはもう自分に価値が無いと認めるようなものではないか?
暗い位がちょうどいいなど、言い訳に過ぎないことばかり並べ立てて…

いつかは救われるのだ、こんな僕でも。
救わなきゃならない。
そうでないと辻褄が合わないだろう?
だから早く屋上の鍵を開けて。
乗り越えたらすぐそこだ。

提灯鮟鱇

提灯鮟鱇

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-09-06

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