午後3時、ティータイムにて。

重いけどさらっと読めるようなのを目指しました。本文はどう解釈されても構いません。
初めてで慣れてないんで暖かい目でお願いします……。

午後3時

午後3時、いつものようにティーパックの紅茶を淹れてお菓子を取り出す。
もう受験生の秋なのに勉強なんてする気がでない。
受験へのプレッシャー、友人関係が原因で夏休み後から学校に行けてないからより勉強しないとなんだけど。
やる気が出なきゃ頭に入らない。
午後3時に家にいるのも学校に行ってないから。
熱めの紅茶が入ったお気に入りのマグカップを持っていつもの椅子に座る。
窓の外は雨が降りそうで降ってない暗く重い空がある。
……洗濯物いれないとかな。
けどせっかく淹れた紅茶が冷めちゃうしいっか。
こういう天気はいやになる。
中途半端な自分にそっくりだから。
昔から人を優先して……と言えば綺麗だが実際は嫌われたくないだけ。
嫌われるのが怖くていい子を演じていた。
気が付けば“ほんとの私”の居場所はどこにもなかった。
仲の良い友達も、先生も、親も、誰も“ほんとの私”なんて知らなかった。
それが分かった途端今まで何のために“此処”にいたのか分からなくなった。
パニックになって過呼吸寸前だった。
私が必死だった理由は?嫌われないために付いた私の傷は?不安で怖くて何度も泣いた夜の意味は?
真っ白になる頭で必死に考えたけど答えなんて出なかった。
楽しくいるために友達がいると信じてたのに私は何も楽しくないじゃないか。
全部敵に見えてしまった。
それから親にお茶を濁しながら話をして病院に通院することにした。
病院の先生の押しもあって不登校を許してもらった。
親の仕事が休みの日は何を言われるか分かんなくて怯えて1日を終えた。
親が仕事の日は決まって午後3時に紅茶を淹れてティータイムをする。
親がいるときにしたら怒られるかもしれないから。
カフェインは良くないとネットで見たがカフェインが好きだから無理だ。
好きで学校休んでるわけじゃないのだけど。
好きで友達と縁を切ったわけじゃないのだけど。
どうしても、罪悪感が沸き上がる。
休まないとなのに一向に休まらない心も身体も。
大好きな紅茶を飲むともう過去となった友達との思い出が甦る。
美化されたその思い出にまた泣き出してしまう私は、まだ未練があるのだろう。
“ほんとの私”なんて知らない人達の思い出なのに。
紅茶にポトンポトンと落ちる涙を拭いて気晴らしに洗濯物を取りに出た。

午後3時、ティータイムにて。

本文の解釈はご自由に……。
この小説は少し短い気がします。
小説というより詩みたいな気もしますが……。
このサイトで小説を書くのが初めてですので右も左も分からぬまま書きました。
なので、誤字、脱字、感想、アドバイス、などあればお願いします。

午後3時、ティータイムにて。

日常のどこにでもあることをピックアップしました。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-09-06

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted