少年

こんな人がいました。

神に頭を下げない。

『ダメなやつは、何をしてもダメだ。
大学に行っても、ダメなやつは一生ダメ。』
誰かに言われた言葉で、人事と思っていた。
今年で28歳の、建設会社の一人親方に晴れてデビューした恭平は迷走していた。
なぜなら彼は、一人親方の技量なく今の地位を手にしたからだ。
人と同じ事が出来ない彼。
それを、自分は特別な人間と考えているらしい。
彼曰く、人と違う事は出来る!っと信じているそうだ。
ある日の会話はこんな感じで、
『お前ごときが一人親方を名乗るな!』
っと他所の親方に言われた。
『そうですか。』
相手にしなかった。
恭平と言う男は、建設の仕事は大嫌いだった。
自分に向いてもなければ興味もない!とすら思っていた。しかし建設関係の一人親方である。

彼は、これまで職を転々とし、楽しい仕事、やりがいのある仕事を探していた。就職は決まるが、下らない作業にうんざりする。
もちろん仕事は出来ない。
仕事も出来ない彼だが、『クズなんていない』そう言っていた。自分に言い聞かせていたのだろう。
僕は思った。

彼との付き合いは、保育園からで、優しいわんぱく坊主だった。小学生に上がっても、人気もそこそこ、運動も出来るが勉強はやる気がないみたい。
あと水泳は出来ない!笑

彼にはたくさんの考え事があるそうで、仕事と金をもっとも考えていた。
時には宇宙の果てに何があるの??とか、わからない事ばかり。

少年

人間誰もが自分が一番特別。

少年

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2016-08-30

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