メガネ女子高生ブレザー探偵カナメ メガネケースVol.2「メガネは嘘をつけやしないの巻」
前の事件から数日後。また新たな事件が。
今回はメガネ話です。身近にもあることなので気をつけようね。
動物園?いや学園は水族館のようだ。
熱帯魚のように着飾った女どもや、サメのような野郎ども。
食い殺されるのはいつも女。私だけダイバーで人間っていうかけ離れた存在。
そう私は他人が人と思えない気持ちを未だ拭えないっていうか、その発想すら忘れ去る・・・。
片目を閉じたダイブ状態の朝食は魚だった。
私の名前は栗原田カナメ。先週初めて殺人事件を解決した?
いやッ・・・私が解決せずとも自然とどうにかなってんじゃないかって気がしていて、名探偵始めかけくらいの状態ってヤツ。
一番の問題は身近で事件が起こらないと私が馳せ参じれない!其の事件も学園を救うような内容では無いと駄目だ!
この前は目の前で犯人に死なれるという初体験をしたが、救うパターンも体験してみたいってこと。
将来の進路のことよりなにも起こらない(死なない)ことに不安を感じる。朝普段食べない魚で、口の中が苦いのも魚のせいだけではないようだ。
ガラガラガラ!
いつもは自動扉のような開け方をする担任の小早川がキツツキのような動きで、我が教室へ飛び込んできた!
「みんな落ち着いて聞いて欲しい!今朝我が校のプールで二人の死体が見つかった!」
私の口の中の苦みは消えていた・・・。
緊急事態の為昼食即帰宅モードが発動。
「カナメさん!また事件ですよ、どうしたものかってそうでもないんですよね〜。」
「なんだお前またカレーか。そんなものを食べているとどうなるか教えてもいいが、どうなってもいいのだがそうでもないとは?」
私に気安く声をかけるこの男、早川健一と言ってな・・・スネ夫のギザギザを二つ減らしたヘアーが特徴で、最近わかったが中身もみたまんまのようだ。
「うちの学園ってマンモス校ですよねぇ。ここまでデカいと人がちょっと死のうが、人数が多いから確率的に驚かないってことで感覚が麻痺してるんすよ。」常識だった。
「カナメさん!また探偵やるんですか?この前のことを引きずっているとはメガネを、一緒に買いに行った俺としては無いと踏んでるんですよ。」
そのとき買ったメガネは今はブレザーの中だ。見えるべきと見えざるべきとの対峙のためにメガネは何個も携帯しなければならない。
「私はこの前救えなかった。救っていても普通の出来事を呼び寄せたようで嫌だったと言う気持ちもある。通常の人間ならば救えれば全てOKなのだろうが・・・だからぁ普通になって高校出てダラダラナガナガ死んだような人生を送りたいのか私はぁ!」わからない!しかし命に触れれば私のなにかとは言わないが死生観が変わるのを期待するのが唯一の楽しみなのだろうか?
「しかしただの心中の可能性もあるし、なにもできないかも知れないっすね。」私が沈むのを阻止する無難な手段として、下田は会話を打ち切り去っていった。目の前の素うどんのことにも触れずに・・・。
相変わらずのバカ刑事のおかげさまで事件の全貌はこうだ!
放課後解放されていたプール(水泳部は関係を否定したいのかそれを強調)で、柳里美(享年高二)が溺れていた。即発見され命に別状は無かったのだが、真っ先に人工呼吸をしにいったクラスメイトの田中英治がマウストゥマウス中に血を吐き出し死亡した。その時同時に柳里美も血を吐き出し死亡し、二人の混じり合った血液はオレンジ色だったと言う・・・。
最後の一口のうどんを含みながら歩きながら事件を整理してみたが、心中の可能性は無い!なぜなら私は水泳部には何度か顔を出している。そう私のスリーサイズが上から774477だから、誰も着れなかった伝説の水着を着れたのは私だけだから。それは誇りに思うが私なんだから当然だろ?今から学校闇サイトのログをあさり、シャワー中に推理して明日の放課後犯人と対決で事件が解決するな!しかし私はやや甘かった。そうやや甘かったのだ・・・。
誰もいない家で帰りに数秒で買った弁当を平らげデスクトップマシン並ノートPCに陣取る。相変わらず闇サイトは潰されていたがマイHDDにあるログにインする。ちょうど焚けたコーヒーでカフェもインし私の舌は画面に届きそうな距離となった。しかし私はそのまますぐ寝てしまうのだった。
昨夜はあっさり寝てしまったのには、サ行のデータがごっそり無くなっていたからだ。どうしてなのかはわからない。情報が膨大過ぎてHDDがクリーンになってしまった可能性もある。元々サ行のデータに興味が無かったわけで私が消したのかも知れない。そんなPCよりも私の頭の中が大事であってそれを証明しに水泳部に向かうことにした。
私は廊下を歩かない!走るだけだ!疲れないから!しかし足を止めざるを得なかった。そう学級新聞である。見落としがちだがネットワークの世界よりも、こんなアナログの情報が役に立つことがあるって刑事の鉄則ではなかろうか?私は探偵なので学級新聞を見上げたが、首が疲れるだけだ!案の定記事は古く水泳大会の結果が載っているだけだった。
「お前達が水泳部か!あまり変わってないな!」
「カナメさん・・・何の用でしょうか?もうあの水着は燃やしましたよ!」悔しかったのだろう目の前の三人のメガネの女どもはスタイルはそれほどだった。
その瞬間に私はさっきの記事を思い出し容疑者を三人に絞り込んだ!イケル!このまま解決できそうだ!
木下由美子、武田ケイ、小西愛子・・・。こいつらは被害者二人と五人組でシンクロナイズドスイミングチームを作って話題になっていた奴らだ!なんという三角関係ならぬ五角関係!こいつらが殺し合って一人に絞られるのを待つのもいいがそれでは前と変わらない!ここでシンクロの件を突きつけてどうにか解決に持っていくかと、私が口を開きかけ瞬きしたその瞬間!
「下がガラ空きぃ〜ラッキぃ〜」何者かに強烈なスライディングをくらいプールサイドまで吹っ飛ばされた!
「アイタタタって、痛くは無いがなにが起きかけた?」目の前に答えがあったのでやや私は冷静だ!!
「探偵って一人じゃないよねぇ〜。私も捜査しテンの。勝手に解決しないでもらいたいぃぃ〜。」クラスメイトの竹美香子であった。
「お前のせいで早川はレイプされて死んだんだ!貴様が死ぬべきだったろう!」色々端折って失礼と罵声を凝縮した。私はなにも恐れたりはしない。
「あんたらしいものいいだねぇ。とにかく今日は帰んナ!探偵は一人でいいってェー!」驚くべきことに私の視覚的分析薬物反応に無反応だ。まあいいあんなピアス女に殺人事件など無理だろう。私はヤツにとっていつばんつまらないであろう無言という行動を選択し家路に付いた・・・。
「ああー!」寝れない。夕食後から美香子のことが気になりだしたのだ!
考えてみればこんな簡単な事件バカでも解決できる!この事件は簡単なのだ!
生き残ったシンクロチームが、このままなにもしないわけがない!その証拠に部室に入った時彼女等のメガネはずれていた!そう私はわざとゆっくり入っていったのだ!そうメガネは嘘をつかない!メガネをかけているとはそういうことだ!
しかし未だにメガネが勝手に食い込まないことだけを安心材料にナチュラルに寝れた・・・。ありがとう。
美香子は私の二つ後ろの席に座っていた。本来の席では無いが変装をし席を取り替えたようだ。今の教師と言う奴はヘアスタイルだけ同じにしてれば区別がつかないらしい。そんな高校だ!
しかし大して意味の無い行動。きっと変装のスキルを見せたかったのだろう。しかし元々似ている子に成り済ましてなぜ私が感服すると思うのか?もしかしたら変装が今回の事件の鍵なのでは?いや!変装が事件の鍵でないことを訴えたいのだろう。意味無いね。
昼食となり下田にうどんのことで絡まれている時、美香子がフランスパンを片手に接近してきた!
「こんにちわぁ。うどんだけの貧しぃ食事に対してフランスパンなのぉ。」フランスパンで殴打しにでも来たのか?
「何のようだ。そんなことより水泳部にでも会ってくればいいじゃないか。私は食事だけは欠かしたく無いのだ。」
「ここのカレーって辛さがいつも違うんすよ。だから毎日食べてもいいって思いません?」毎日食べていいのはうどんだけだ!
「そうだったぁ!アンタがうどんに縛られてる間にカイケツしちゃおうぅ!」美香子はパンを振り回しその効果でスピードアップし、消えた。
「バカな女だ。解決までによっておかないところがあるだろう・・・。」箸にうどんを18列並べて口へ運び、私は席を立った。
「あれ!カナメさんは?」カレーとうどん。うどんの方が早く食べ終わる。
薬品の匂いが鼻に刺さる。私は科学室の前にいた。
「カナメさん。今日はなんのようデショウカ?」
こいつは前回の事件で私が情報を抽出した女生徒だ。そのせいで科学室に常駐する情報屋として活躍してくれるだろう。
「そうだな。この前の事件で使われた毒性のある薬物について、なにか心辺りはないか?」
カリカリカリカリ!
歯ぎしりをしてなにかを思い出し彼女は音を発した。
「ソレハキット青酸カリと塩酸をベースに混ぜた薬品デショウ。吐いた血ノ色からしてソノヨウに分析イタシマシタ!」危うい喋りの子になったが、一応敬語なので問題はないだろう。
礼を言う必要は無いのでUターンしながら後ろ歩きに移行する途中で下田が追いついてきた。
「やっぱりここだったんすね。なにがわかったんですか?」こいつはいつも話が早い。
「今回の事件も科学室の薬品が関係している。問題はその薬品の効能だ。それについては今から携帯で調べるが、それがこの事件の難易度を上げるか下げるかはわからないな。」検索したいのも山々だがある不安が私を襲った!
「しかしどの事件にも科学室の薬品が絡んでいるとなると、これだけの薬品が消えたんだ!二つの事件で終わる訳が無い。まだまだ死人はでるんだろうな!」一転私はニヤついた。私の人生はこれからも続いていられるんだろう。
「そりゃ自分が死ななければ構わないっすよ。でも下高山さんのことを忘れないでとだけ言っておきます!」叱られた!
そうだ。可愛い後輩下高山のことを完全に忘れていた。しかし推理スピードの妨げになるという理由で私はそれをかき消し教室へ向かった・・・。
放課後になった!美香子は休み時間空けに首を捻っていたところを見ると、水泳部を捕まえられなかったのだろう。大方プールにでも行ったのだろうが、休み時間にプールに行く理由がないよな。
そうとなれば競争だ!全力で廊下を走る私たちだが、薬品の検索結果について犯人を断定するレベルでは無く、もっと深いところをえぐられた私は足が重くなっていた・・・。負ける筈が無いのに美香子は見えなくなっていく。これもまた私が変わっていくと言うことなのだろう。変わっていくのがわかってしまうのが、昔にはもう戻れない予感をさせていた・・・。
遅れてプールに着く!そこでは水泳部の三人の着替えが終わるのを待っている美香子がいた。
「アンタぁ遅かったジャン?ってメガネがくいこんじゃってなぁーい!?」色々夢中で気づかなかった。勿論メガネも純粋じゃいられないのだろう。
「しかし水着になった奴らに自白でもさせるのか?泳いで逃げられるだけだな。」
「人魚ジャあるまいしぃ〜」人魚と言う言葉に私のリップがオートで動き出した!
「人魚!マーメイド!マーマレード!朝焼き魚を食べる日本的な家庭!魚がマーメイドでマーマレードを食べて食い殺す!この事件あと71分以内に終わる!ほぼそうだ!」私は今回の犯人が特に許せない!自然と出た言葉もあるが食い殺すほどの、殺意を抱いた私は美香子をプールに突き落とした!純粋な怒りのパワーに美香子は音も無くプールに浮かんでいた・・・。
「ゲェー人が浮いてるわよ!誰かが助けに行って!」木下由美子が小西愛子にケリを入れていう。小西のソバカスが弾けた気がした。
「それはしなくていい!」遅れて出てきた武田ケイと私が声を同時に言い放った。
しかし今のでわかった!三人は同級生で部長でもなんでもない雑魚部員だが武田>木下>小西という力関係なのだろう。それより彼女等は制服のままだった。私たちから逃げるために帰ろうとしているのか。
「待て!ちょっと待てではない!ちゃんと待て!」犬以下の奴らにはどう言えばいいのだろう?
「なにか用ですか?私たちは天気が悪いので帰るところなんですよ。」天気?空を確認したら花火大会が始まった。
「綺麗ですねー。なんのお祭りでしょう?」小西がキラキラした瞳で言うが口は乾いていた。クソぅ!下高山がよぎる!
「ゲェー早く帰りましょう?」木下はいつもこんな喋りなのか?
「ちょっと待ってぇー。お前達の悪事を暴きにきたノ!」いつの間にか美香子が浮上していた。
「お前っていうカ、アンタ達は五角レズ含み関係から、抜け駆けしようとした二人を殺したんでしョ?あの二人はフィギアスケート場で目撃されてタ!そう違うスポーツで別の世界ヲ築こうとしてたのよ!」それはちょっと前に闇サイトで見て覚えていた。だから私はこの事件は簡単だと言ったのだ!しかし・・・。
「ゲェー」「なんの証拠もないじゃない?それよりもスケートが難しく絶望して心中したって方が、現実的じゃないのかしら?」さすが武田!今は美香子がうざくて怒りの矛先は全てそっちだ!
「美香子よ・・・!そんな単純に解決すると思っていたのか?お前は人間を単純なものだと考えている!」私も人間は単純だと思うが私は複雑だから、そうは思わないのかもしれない。
「この事件で見誤ってはいけないことは、グループで一個の意思が一枚岩となって機能するとは中々ありえないということだ!人間は一人一人違うもの・・・。同じ魚でも種類が違えば味が違うだろう?」美香子には難し過ぎたか?
「ハァ?魚なんテ食べないでイキテンの私はぁ!」そりゃ偉い。尊敬するよ。
「この事件は共犯などという薄い犯人像ではない!この三人を見な!一個異物が混じっていることに気づかないか?」美香子は三人を見るがなにもわからないらしい。
「ならば教えてやろう。メガネを良く見ろ!小西だけ5000円以下のプラスチックのメガネだ!あそこのメガネ屋は安いからなあ。」急にスポットライトを浴びせられたかのように小西のメガネが曇りだした!
「そ、そのぅ。それがどうか、し・・したんですか?」
「そういえば私たちのメガネは芸人のオリエンタルテレビの人と同じ今風のメガネだな。」メガネに自信があるのか武田はメガネ人としての誇りに浸りだした。
「そうだ!この事件・・・。メガネを見れば簡単に解決するのだったのだ!お前はダサいメガネしか、かけられない立場にいたのだ!」
バキバキバキバキ!バキが四回鳴った!小西がメガネをへし折って投げ捨てた!
「これで証拠は消えた!あんたの拠り所は無くなったわけだがどうするカナメ!」多くて4回しか会ってないのに呼び捨てにされた!予想通りメガネがなくなると演技もできなくなるようだ。
「お前はメガネをすることで感情を抑えていたんだな。むしろ抑えすぎていて結果パシリとなった・・・。」
「だから?パシリが全員人を殺すとでも?バカバカしい。予備のメガネは家に置いてきているから帰らせてもらうわぁぁぁぁぁぁぁ!」メガネがないせいか語尾で発狂する。
「証拠ならあるさ!」
「もう止めてぇ!」木下の叫びが時を止めた!しかし雑魚だし私には関係のないこと!無視だ!
「昼休みにな、ここのトイレを借りたんだがそこで見つけたのだ!お前のものと思われるソバカスを!」小西の舌がソバカスを舐め消そうとするが追いついていない!墓穴を掘っているようだ!
「トイレ掃除までさせられたお前は遂に殺人を決行する気分にならざるを得なかったのは、間違いが無い!そうトイレの神様などいないのだ!トイレ掃除は普通にやりたくないよね。」私はトイレの神様という曲が嫌いだ!トイレなどロボットが掃除する時代が来るのを待ちわびているから!
「私ぃCD持ってるのに〜。」どうせ一回しか聴いていないだろう。そんな曲だ。
「私もその曲は嫌いさ!あぁぁぁぁぁ!メガネをよこせー!」飛びかかってくる。さすがの私も避わしきれずメガネを奪われた!力が抜けて立てない。でもいいさ。
「なんだこれは!人間が透明感溢れて見える!苦しい!助けてくれ・・・。」小西は半分の半分の半分気を失った。私のメガネをかけれるのは私だけだ!やはり私の苦しみは誰よりも深いのか?しかし小西に致命傷をまだ与えては居ない。私の怒りはちょっとしか収まっていないのだ!
「聞こえてるんだろ?柳美里。彼女はわかっていてお前から薬物を受け取ったんだ!」
「そりゃぁないんじゃないのぉ」美香子には到底わかるまい。二重三重の想いが悲劇を産んだことを。
「確かに二人はやや失望していた。急にスケートなど上手くできないからな。そんな混乱の中お前は柳に’真のキス’をしてみないかと提案した!」
「真のキス!!!!!!!」三人が食いついた。美香子には一生無理だろう。
「つまり業と溺れ人工呼吸を自作自演だな。お前は唇が離れなくなり世界一深いキスができる薬品として、青酸カリと塩酸の混じった薬品を渡した。しかしそんなもの瓶が溶けかけてる時点で胡散臭い。それでも彼女は世界一のキスができるなら死んでもいいほど、愛していたのだ!」愛を弄ぶ・・・。愛については知らないがなんか悪っぽいので私の怒りは収まらない!
「結果二人は無難に死んだ。だが’真のキス’とやらはできたのかも知れないな・・・。」なにやら私の怒りはしぼんでいった・・・。私だって長くは生きたくはない。無駄な瞬間を重ねるのならあの二人のように死んでもいいって望んでいるのか?
「カナメ・・・。復活してきているようだぞ!」真横で武田が呟いた。なんだコイツ?いつから私の片腕になったんだ?こいつは結局モンスターを作ったバカの一人に過ぎない筈だが?しかしヤバイ!メガネに無い状態に慣れたのか小西は内股で立ち上がり、ガニ股にへんげしようとしている最中だ!
「わからないだろう?シンクロの最中奴らは水中でキスをしてたんだ!ポジション的に見える位置にいたんで、私だけに見えたってこと。そんなものをぉ見せつけられたら、最初に殺すしかないなぁ!」80%くらいの状態か?かなり危機を感じるぜ。
「皮肉だよな!結局最高のプレゼントをしてしまったわけだ!真のキスは生より上等かもしれないよ!」萎えろ!萎えてこっち来るな!
「カナメェ!」ガニ股からクラウチングスタートの姿勢にへんげ!最終形態だ!私はスタンガンを構える!二個あるから二刀流さ!
「なんかさぁ〜ソバカスに塩酸かければ良かったぁだけジャン。」美香子はバカ!言わないでおいてやったのに!そんなことを言ったら・・・。
「ピアス女オラァァー!」小西は猛スピードで光の矢のように突進した!よしっ美香子死んでくれ!
キュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュル
花火大会の方向からロケット花火が飛んできた!かなり多い!40本くらいか?
「助かったぁぁ?」美香子が死んでない!
振り向くと小西は絶命していた。胸に40本のロケット花火に貫通させて・・・。
「また救えなかったよ・・・」私はうどんの麺を全てすすり終えるところだった。
あの後私は小西をプールに投げ捨てた。そして美香子に人工呼吸をさせ蘇生を試みたのだ。
「なんでぇーあんなコトさせたのヨ!命の恩人とか言ってタけどよく考えたら、違うジャン!」
「人工呼吸をすればそれはそれで蘇生すると思ったんだ・・・。しかしお前もカレーか!」
下田もカレーだが辛さはそれぞれ違うようだ。
「悔いがあるんじゃないんですか?完璧人間のカナメさんの人口呼吸なら救えなくても、最良を尽くしたと言えるんじゃ無いっすか。」下田・・・。私はファーストキスがまだなのだ・・・!それはお前と・・・。イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ違うぞ!男のオ・ト・コの友達がお前だけなのであって、私の世界に男はお前だけだから、ちょっと自動的に自然の摂理で、かすかによぎっただけだ!
「シカシあれだな!今回の事件でも小西が死ぬ寸前、私は美香子の死を願った!」
「ちょっとぉー。それはライバルって認めてくれてるワケぇ!」いい風に取るな!さすがプラス思考のバカだ!
「そうだ!だが私は人の命は守りたい人間に、通常の神経になりたいのだ。今回の事件でもなにかで満たされたが、それで私は刺激がなくても生きていける人間になれるだろうか?全てが満たせれても、その器をひっくり返して元に戻るだけならどうしたらいい?」元通り?いつに戻りたい?
「とにかくぅ、汁まで全部飲んだらぁ?勿体ないよぉ。」
「そうっすね!全部飲んで心を満たしましょう!それそれ!」一気飲み状態になった。
そうだ!全てを飲み干そう!私はうどんも事件も大好きなのだ!!!
メガネケースVol.2「メガネは嘘をつけやしないの巻」
完
メガネ女子高生ブレザー探偵カナメ
完?
メガネ女子高生ブレザー探偵カナメ メガネケースVol.2「メガネは嘘をつけやしないの巻」
一応完結ですがVol.9くらいまでやって長編に挑戦したい。
最大の敵が出てくるのでそれで完結してしまう恐れもありますが、それは序章に過ぎない!