夏は前髪
君の前髪ばかり見ている夏だった。
太陽が反射して虹みたいに輝いていても一つ一つが生きてるみたいに動いていた。
触ってみたい、
なんて考えてる日もあった。
黒髪が似合ってるね、
言ってみたいものだ。
風でサラサラ動く君の前髪。
どうかどうか
僕だけの前髪でありますように。
まあそんな願いなんて叶うはずもなく、
隣にいるのは可愛い彼女。
いつか関係をめちゃめちゃにしてやるって
言いながらしょっぱい水が頬を伝った。
それでもあいつは綺麗だった。
君の前髪ばかり見ている夏だった。
夏は前髪
エアコンの中に住みたいです