なんとなく悲しい帰り道

夜6:30 バイトが終わったらまっすぐ家に帰る。

大通りから伸びた(いわゆる)路地にある
バイト先から
家まではバスに乗って帰るのだが
言うまでもなく 大通りに設置されたバス停まで
歩かなければならない。

人通りの少ない路地から
人通りの多い大通りまで歩くと、
人が言葉が音が 耳に近くなってゆく

こんなとき 歩くわたしは
今ある世界にちょっと悲しくなる

ただ息をして歩く わたしと
音を立てて歩く すれ違う人 横にいる人。
身にしみて独りを感じさせるんだなぁ
これが、


ただいま5駅目に留まっているバスに
はやく来いよと思いながら
バスは なかなか来ない。

あぁ なんとなく 悲しいなぁ

バスまで音を立てちゃって
いろんなとこに寄れちゃって

こう思うと なぜか 悲しいんだよなぁ


『なんとなく悲しい 帰り道』

なんとなく悲しい帰り道

なんとなく悲しい帰り道

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-08-25

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