冒険
折りたたまれた傘の
水玉模様に張り付くテントウムシ。
忘れ果てた記憶が、陽に輝きながら
羽を羽ばたかせ、消えていった。
金木犀の葉っぱにも、
君のためにとまっていた
短い時間。
雨が降り
庭の水たまりの脇で
砂利に吸い込まれ、
蟻の巣を崩してしまう。
二階の窓から飛ばした紙飛行機が、
雨に濡れて庭の池に落下する。
蟻の行列が金木犀の向こうに延びている。
きっと、終末が
時が止まる場所を知っている者が、
じっと隠れている。
蟻の行進させている『永遠』が庭の片隅で待っている。
冒険
折りたたまれた傘の
水玉模様に張り付くテントウムシ。
忘れ果てた記憶が、陽に輝きながら
羽を羽ばたかせ、消えていった。
金木犀の葉っぱにも、
君のためにとまっていた
短い時間。
雨が降り
庭の水たまりの脇で
砂利に吸い込まれ、
蟻の巣を崩してしまう。
二階の窓から飛ばした紙飛行機が、
雨に濡れて庭の池に落下する。
蟻の行列が金木犀の向こうに延びている。
きっと、終末が
時が止まる場所を知っている者が、
じっと隠れている。
蟻の行進させている『永遠』が庭の片隅で待っている。
冒険