絶対、諦めない

背景、いつかの私へ。

最後に残るのは、これしかないから。

人間、最後には、自分自身の力しかないから。
だから、諦めずに続けることだね。

そう言ってあなたが私を送り出してから、二年と八か月経ちました。

覚えていますか?

私は相変わらず、売れもしない、誰が読むともしれない文章を書いては、自分の納得のいく出来にして、自己満足に浸っています。
もともと誰かのためとか、読んでもらうために書き始めたわけではないから。自分自身を奮い立たせるために始めたことだから、誰にも読まれなくたっていいの。

これは、自分への手紙みたいなものだから。

私が読みたい作品が、どうしても世の中に存在しなくて、そんなときに私の筆は唸ります。
あれが読みたい、こうしたい。
どうしてもこんなのが欲しい。
そうやって続けて、ついにここまでやってきました。

誰にも褒められないかもしれない。誰にも認めてもらえないかもしれない。
でもいいの。自分で自分を認めるために始めたことだから。要は暇つぶしだから、生きてる間の。

私が死んでしまったら、これらは消えてしまっても構わない。
どうせ誰にも振り向いてもらえない人生、でもいいの。
私は私の生きたいように、したいようにして生きた証だから。
誰かのご機嫌取りに始めたことじゃないから。

だから、これからも細々と続けていくつもり。

いわゆる、以前の私への手紙。

大丈夫、未来は繋がってるよ。
これからもきっと繋がるよ。形になるよ。表現することを諦めない限りは。

だから絶対、諦めない。

そう自分に記す、これは指標。

誰にも読まれない、これは私だけのもの。
私だけの世界。

だから安心して、走っていきなさいな。
拝啓、いつかの私へ。

未来の私へ。

今の私より。

絶対、諦めない

自己満足です。

絶対、諦めない

所詮自己満足ですが。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-08-21

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