メガネ女子高生ブレザー探偵カナメ メガネケースVol.1「探偵誕生!?科学室はクスリがいっぱいの巻」

処女作です。犯人を予想しながら読んでみよう。
当てたらまあまあだね!

窓際・・・。なぜ私はいつも窓際に座っているのか?
ランダムに決められた座席なのにいつも端。
そう気持ちが外へ外へ行くから。
今のままではガラスを突き破って外へ飛び出しそうだ。
そう私は栗原田(くりハラダ)カナメ、高校二年になってしまった女。
人生の楽しみは高校三年で終わるような気がしていた。もう二年しか残されていない。
「誰か死なないかな・・・」
私の聞こえないようにいう口癖だ。こんな荒んだバカ高校で死ぬ奴がいないのがおかしいのだ。
決定的致命的な能力の低さの者が死ぬのならば、この高校から大分死人が出るだろう。
友達もいない。コソコソ話をする相手も居ない。そう死んでしまえばいいのだ。
キーーンコンカーーンコーーン
チャイムが鳴った。知ってはいたが今日も終わろうとしていた。
「大変だ!みんな席に着け!」
ホームルームかと思いきや担任の小早川((男)(カス))が反笑い血走りモードの顔で叫んだ。
さすがにバカ高校でもこのテンションで叫べば静まり返ったのだった。

「早川誠が今朝科学室で死んでいるのが見つかった」
衝撃的な言葉で教室がざわめく。私には他の人間が静まりかえってるように見えた。
音的には騒がしくても、心は殺されたような気分だろう。こんなカスどもは死ぬべきとカスはカスなりに自覚をしていたのだ、驚く事に!
「詳しくは言えないが男に襲われ服はビリビリにされた状態だったそうだ」
ビリビリ!このカスはなぜ少し笑いのテイストを入れるのか?私の中でこの担任の軽薄だというイメージは固まり、早川についての思いを巡らせてみた。

早川については正直知らない。名前からしてどっちにもとれるが女だ。それだけ。
いや一個だけあった!
彼女がスカートを短く見せる腰の巻き方を誰かに聞いていたときのこと。
私は答えなかったがバリバリバカ女の美香子の前に筆箱を落とし、早川の所へ誘導させた。
そして早川は美香子からスカートを短く見せる術を伝授されたんだ。

カス教師のいうことにゃ早川はレイプされナイフでも刺されてお亡くなりになったなったらしい。
私がバカ女美香子を差し向けたばかりに、レイプの対象になった可能性も否定できない。
美香子が死ねば良かったのに!
美香子の方を見ると美香子笑ってた・・・。

死んでいいものが死んでしまった今私はなにを思う?早川は清純派よりだから死んでもらいたくはなかった。
私はこの事件を解決するに至る。
なぜ?
名探偵には条件がある。私のトレードマークはブレザーだ!熱くても脱がない。そうポケットが多くて携帯やwalkmanが入れやすいってだけでね!
そして私のスリーサイズは上から774477。下からでも同じ。シルエットが美しくないと物語の主役にはなれないというけれど、私は完璧だと言う証明にもなる。
これ以上犠牲者を出したくないからではない。犯人を殺したいだけなのだ。
「殺していいんだよね!」
口癖が変わった・・・。

探偵団を作る!そうまずはそれ!しかし友達がいなかった。
私の中での冷静な私となんか殺したいという私(たまにデカい虫を殺すのはそのせい?)。
二人がどうにかしてくれると期待したが、混じり合って冷徹な殺人マシーンな自分が構築された気がした・・・。

家に着いた。家にはだれもいない。学校へは徒歩で行けて家はみんなに知られている。
まずい!捜査が進んだら私は消されるのかも知れない。
私はネットで注文したコンパクトハイパワースタンガンを装備した!これでどうにかなるだろう・・・。
装備したと言いつつかさ張るのでソファの上に投げ捨て、パソコンの前に向かう。
学校闇サイトにアクセスするのが日課だったが、職員の中にパソコンに詳しい奴がいたせいかすぐ消される。
そんなものに詳しい先生が居る時点で純粋な教育等出来るのか不安だが、いいよ!もっと混沌とさせて!
新たな掲示板を設置し偽装し匿名でクラスメイトの何人かに知らせ寝た・・・。

「熱い・・・」
翌日遂に11時頃から30度を超えた。エアコンもエコのせいで設定が限定されているので私にだけ効かないんだろう。
しかしスタンガンも携帯するようになった私にはブレザーを余計脱ぐ事はできないのだ。探偵はなんて辛いものよ。
「今日は素うどんに限る・・・」
夏の始まりはいつも素うどんを食べる事にしている。私はソバが嫌いなのだ。
「やっぱり素うどんっすか!」
遂に現れた・・・。高校で初めて会ったのに、家が近所だと言う理由で幼なじみを名乗る男、下田健一!
「いやー昨日の事件の事があって食欲が無いんですか?違う、違う、毎年夏は素うどんからだって知ってますよ!なんといっても幼なじみだから」
「私のことよりお前なんてほぼカレーしか食べて無いじゃないか・・・」
この男細いだけかと思いきや、まあまあの顔なので身近に置いておいてもイメージダウン(ダウンしすぎるとシバカレそうな高校なんだ)にならないと言う事で冷たくはしないが、メガネの安っぽさのせいで損をしている。そう私にはメガネに拘りがあるのだ。
「センパイ!やっぱりうどんなんですね〜」
うわっ!下田の部活の後輩の下高山あおいも同じテーブルに座ってきた!
下高山は下田がさっさと止めた弓道部の後輩で、なにかと私に纏わり付いてくるのか、下田に気があるのかわからないが結果的に私に絡んでくるウザい女の子と言ったところか。そりゃ顔がリアルなブスだったのなら私も嫌な気しかしないが、私より微妙に小さい(私は166cm)のだが、ハイヒールを履いて「私の勝ち〜」と言ったときからなんか許しちゃってるんだ。
「お前等!退け!推理邪魔だ!」
「いつから探偵になったんですかって、メガネと一体化しだしたーーー」
そう私は真剣になるとメガネがマジで若干食い込むのだ!それが私がメガネ探偵になろうとした所為なのだ!
「見てていーい」
下高山がなにか言ったがもう私は私の世界に入っていた・・・。うどんはのびるな、コレ・・・。

新聞や学園の噂を纏めるとこうだ。
早川は下着を履いていない姿で、完全に仰向けで倒れていた。胸にはナイフが突き立てられ心臓を一付きで即死だったらしい。しかし下着らしきものをなにかしらの手段で、灰にしたかのように周りには粉が撒き散らされていたという・・・。
突発的な犯行にしてはスマートすぎて計画的犯行だと私は断定した。
灰のようなものも、普通の人間のスキルではできない荒技であるからにして、なにか特定の能力に長けたものの犯行だろう。
そうなると犯人は限られてくるな・・・。全然解らんが・・・。
「なににやけてるんすか?なにかが、わかったみたいな?いやー俺はこういう事件どうでもいいですけどねー」
どうでもいい?これが単発の事件と思えるのがやはりバカなのだろう。
「カツおいしい!」
こっちの女はなにを考えている・・・?
私は思考を深めて(シンキングダイビングモードと言う)いった・・・。
世界が明るくなった頃には彼らもうどんも消えていたが・・・。

「入部希望の方ですか?体験入部は事前に許可を・・・」
私は科学室つまり科学部の部室にいた。事件現場だか今日あっさり解放されたらしい。
校内の噂ではあの状況で自殺と断定したと聞いたが、そこまで世界はアホ、いや愚かでは無いだろう。
しかし警察が動かない方が私には都合がいい。私は自分で解決したいのだ!
「入部では無い。お前達のような楽そうで建前で、適当に所属した人間と一緒にされたくはない。それだけで私がどんな行動をしようがあなた達に失礼と言うことはないってことだ。」まくしたてた。
「あなた失礼よ!」「君はなにをいってるんだ!」雑魚が二人パターン化された返しをしてくる!今がチャンスだ。
私はメガネの冴えない女の首に手をかけた。
「なにか変わったこと・・・。そう例えば薬品が減っているとか、そういう情報をよこせぇぇえ!」
相手の怒りを誘いそこにカウンターパンチを入れるかのような、行動を取る!それで大抵の雑魚は全てを吐き出すのだ!
「オラァ!!」でかめの男に突き飛ばされる!しかし私の手中にはメガネ女(私もそうだが全く別のイキモノ)!
その状態をキープし廊下を駆け出した・・・。
「なにやってんすか!?」「センパイだぁ」
二人に見られた!そうお前達も協力してくれ!明日から・・・。

「消えていたの・・・薬品が・・・満遍なく・・・塩酸系とガーゼが大量に消えてみんな気づいたの・・」
虫の息だったが殺した訳では無い。これが私がメガネ女から抽出した情報の全てか。
塩酸系・・・。私はある迷惑メールを思い出した。
「塩酸でプチ整形!入門キット当選おめでとうございます!!!」
「しまったか?その手のメールは読まないで捨ててるんだ。」
いや待て・・・。検索すればいいだけか?
早速携帯(スマートフォンといいパソコンと同じことができるのだよ)で検索してみた結果だが・・・。
「まさかカナメさん、その顔整形だったんすか?天然ならではの整い方だと・・・」
「後ろにいることはわかっていた。私は驚かない」私は急に声をかけられても大概驚かない。わかってしまう・・・。
「あーその整形流行ってるやつだー。プチ整形プチトマト?」すげーつまらないが、流行っているとはさすがカス高校だな!
待て!待て!メガネが食い込んでくる!
「ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「大変だ!いいようのない状態だ!」「センパイから肌色が消えてってますー」
気づいてしまった!人生で一番気づきたくないことに・・・。
私は白目のまま走って家路についた・・・

誰もいない家に着いた。両親などは海外での転勤でほとんどいない。
「あああああああいいいいああうあああえあああおああああぁぁぁぇぃ」収まった・・・。
そう最低の出来事に気づくとこうなるのか・・・。私は初めて自分を知ったのかも知れない・・・。
ネットで見た内容では塩酸に何種類かの薬品で調和し微塩酸にし、アイプチ感覚で自分で鼻、顎そして頬骨までも削ると言うものだった。にわかに信じがたいが、最近顔が削れたと噂された生徒がいた。成長と言えなくも無いのでガセだと決めつけスルーしていたが、真実だったのだ!その生徒はサイショノヒガイシャ ハヤカワマコト・・・。早川誠だ!!!
「私のせいか!そうなのか!違うな!」三つ目の言葉でどうにか落ち着けた。まだ私は大丈夫!
私がチャラい道へ行かせそのあと整形に走ったのなら原因は私なのだ!
しかしそうなると早川は盗みを働いていたことになる。もうそんなカスのことなどどうでもいいわ!
盗みと整形の罰で殺されたわけで、犯人は案外正の義があるのではないか?
もし私が夢遊病でもう一つの人格があったなら犯人は私かも知れない・・・。
「ふりだしに戻ったな・・・」
また潰された闇サイトをガチガチに構築し、全てを忘れて寝た・・・。科学室の件で疲れたんだよ・・・。
しかし私は忘れていた・・・。この事件は連続殺人事件だと確信していたことを・・・。

翌朝なにも食べずに登校した。今日の授業はどうでもよすぎだ。
「通せ・・・」下田が校門を塞いでいた。みんな横をすり抜けて行くが気配で私だけをブロックする気が伝わってくる。
「カナメさん、僕は二つ伝えたいことがあります!それはカナメさんにとって知らなければならないことだってこと」なんなんだ?
「わかった言え!校門でそれを知り教室まで歩いてる時間に、なにか思いを巡らせる時間を多くくれるってことだろ?」早く済ませたいので適当に言い放つ。しかしこいつなぜ汗をかいているんだ?
「一つは早川はレイプされていました!そして昨晩なんか似たような第二の殺人が・・・」
もういい!こいつはどうせ噂程度しか知らないっていうか、救急車とパトカーが目に入った!
体育館の方へ100メートル10秒台の気分で走り抜け非常階段へ向かう!
非常階段から木に飛び移り科学室のベランダへ舞い降りる。ヤバイ!着地の時に左足を負傷したか?どうでもいいのだ!
しかし血のような匂いは隣の美術室からしてきた。
それは絵の具の匂いでは決してなく鉄の匂いさえ撒き散らしていた・・・。

私は死体を見た!そしてやったことのない高速後ろ歩きでいつもの教室の席に座ってしまっていた。
メガネは食い込むどころかずれ落ちそうなのも、私になにかしらの変化が起きているかのようだ!
そしてまたカス教師の昨日と似たようなぼやかしたインフォメーションが流れた・・・。

刑事が女子高生好きなのもあって、情報はオール開示されたようなものだった。
私も直接聞きたい衝動に駆られたが、共同戦線を張るつもりはない!バカな奴らが情報を流してくれるのならそれを利用するまでのこと!
今回の被害者は一年生の増川恵。美術室で一人残って展示会の作品を書いていたようだ。
死体は無惨にも顔をスケッチブックに挟まれてその上から刺されたようだ。下着は今回は無事だったらしい。
私は不謹慎にも増川の顔のレベルを知りたくなった。レイプされていない可能性が高いからだ!
しかし前回はレイプ、今回に至っては死体を芸術作品にしてしまう犯人・・・。犯人象がわからなくなったがそういうのが両方イケるタイプということか?そして増川の顔は彫刻刀で掘ったかのような端正な顔だったと知った・・・。

「非道いなあ!朝、俺の話聞かなかったよね?」下校時下田に捕まった。
「そういうな。現場が立入禁止になる前に見ておきたかったんだ。」実際は匂いをかいで踵を返したのだが・・・。
「現場見たんですよね!なにかわかりましたか?」「センパイ!私も知りたいな。」下高山も二メートル後ろに居たのか・・・。
「そうだな・・・。実は見てない。カーテンで塞がれていた。」もう面倒になってきた。
「そうですか〜。第一発見者はかなりよく見たらしいですよ。知りたくないすか?」面倒臭い奴だ、そいつに会いに行けとさっさと言えばいいのに!
私は第一発見者を知ってはいるが、そいつはとにかく苦手な相手なのだ!
そうそいつは生徒会長小山田雅彦!
彼は誰よりも早く学園に来て自習やらなにやらやっているらしい。生徒会長ともなれば優越感で学校に済みたいくらいだろう。それだけでは飽き足らずこの前の校内放送(毎週昼休み電波ジャックをして演説してるようだ)では、「次代の生徒会長には栗原田カナメを推薦する!全てがパーフェクトな彼女が生徒会長にふさわしい!そう彼女のスリーサイズは上から774477なのだから!」と宣言したのだが、私は奴とは口も聞いたこともない。確かにテストで満点に近い点数を取るものは数人いるだろう。その中で私が突出しているのがスリーサイズと言いたいのだろう。
「確かに私は事件を解決したいと言いそうな顔をしているかもしれないが、生徒会などに興味はない!まるで私が生徒会長になって学校に居場所を求めているようではないか!」弱みを見せたかも知れないがとにかく行きたく無いのだ。
「センパイ!事件を解決して!増川さんも早川さんも私の友達なんだ・・・」初めて悲しそうな声で下高山が言うのだった・・・。

生徒会室には人間が一人しかいなかった。そう書記や副委員長らしきモノはいたが、魂がないように見受けられる・・・。小山田と言う男。一緒に居るとすげー疲れる奴と見た!
「お前が生徒会長の小山田だな!」知ってるがとりあえず口を開きたかったので吐き捨てた。
小山田は顔のパーツが尖りすぎていて鼻の辺りの肌が埋没しているかのように見える。冷静さが顔に染みたってヤツだろう。
「キミは栗原田カナメ・・・。次期生徒会長・・・。とうとう来てくれたんだね!」抑揚のない声で嬉しそうではない。
「私は生徒会等には興味はない。いや無いような、あるような、だ!そうではない。」
「そうだろうね。大方第一発見者の僕に事件の解決の糸口を見いだそうって、魂胆。そして俺は落胆する・・・」喋ってる途中で割り込まれたが円滑に話は進められそうだ。
「そうだ、さっさと言え。生徒会長、そして私をなぜか知らないが認めているのなら、この学園を救えるのは私だけだと言うことも言わずもなが」言わずもながと言ったから私は口を閉じた。あとは小山田の出方次第。
「殺された子を救いたいのか、学園を救いたいのかは僕には後者を望む。僕にはどうでもいいことだが増川さんは殺されたわけじゃないようだが・・・な。」なにを言っている?増川が死んだのは事実な筈。私は混乱はしたが小山田の言葉に期待できそうなので平常に戻る。小山田と言う男。今日初会話だが目が尖ってるからなんでも知ってそうな雰囲気を醸し出してるのだ。
「殺される?殺された?これは美の問題なのだよ!」そう聞いて私は5秒間目を閉じた。きっとメガネも食い込んでいただろう。私はドアに手をかけた・・・。
「全てわかっただろう?僕はこの事件を解決しようとするばできるのだが、それは違う!この事件は解決すべき人間が解決しなければならない!その人物はキミだけに委ねられている!」煽りに煽るが私には迷いがある。そしてそれは私をどのように変えてしまうのだろう?
「現時刻17時43分、季節は夏か・・・、この事件あと四時間17分以内に終わる!遅くとも!」自然と口が動いた!
「キミはもう目覚めつつある!それでも学園の殺戮は終わらないだろう!」聞こえなかったがそう言ったような確信を得たが、それどころではない。
私は体の三分の一、いや九分の一ほどを失うかのようなことを、これからするんだろう。どうせ私の人生は高校時代で終わるのだ!そのくらいはどうってことはないとか想像して、珍しく携帯で電話をかけたのだった・・・。

私は一人線香花火を手に屋上に居た。線香花火など意味はない。今から来る人物も全てを予見して現れるに違いないのだから。
「センパイ!どういう風の吹き回し?私はもうそれどころでは無いのに〜」私より小さなシルエットが揺れている・・・。
「下高山あおい・・・。殺人の罪でお前を逮捕する・・・」感情が邪魔してシンプルな言葉となり溢れ出した。悲しみなど休日の終わりにも感じない私だが、今ある感情はなんなのだろう?
「センパイ・・・やはりわかってしまったんですね・・・」お互い当たり前だろうという顔をしていた。あまりにも呆気ない結末・・・。女子高生二人の死など、この程度のものなんて。
「塩酸持ってきたのはなぜだ?」どうなろうが私がやられることなど、能力的にありえないのが余計悲しい・・・。
「私センパイになりたくなった!あの二人になってもなにも変わらないんだもの」かなり端折って終わりそうなので私が助け舟を出す。
「そうだな。お前達三人は学園で唯一孤立していた。そうパーツが丸かったからだ!それで塩酸でパーツを尖らせられることを知ったんだな。」
「そうでもあの子・・・。早川はっッ・・・・!」長くは喋れないようだ・・・。
「彼女の顔を思い出してわかったよ。彼女は顎を尖らし過ぎた!攻撃的になりその尖りで三人の関係は突き破れた!彼女は失敗作となり、自分たちの未来を象徴している気がして殺したんだな。」
「・・・・」聞いているのかいないのかはどうでもいい。言葉を紡ぐごとに確認するごとに私のなにかが変わればいいのだから。
「下着の消失も薬品があればわけがない!捜査のかく乱を狙った。そして彼女に悪戯をしレイプに見せかけたんだな?」
「・・・な・・・ぜ悪戯したのかはわからない・・・でも彼女のスリーサイズは784678・・・」
「早川は意外にも私に憧れていてそして私になろうとした・・・。」
「だけど失敗しちゃった・・・。顎の尖った化け物・・・。体はセンパイに似てるのに・・・。」吐き気がしてきたが、お腹が空いたが更に吐き気がする話だ。
「そして増川は早川の事件を知りお前を美術室へ誘い込んだんだな。これは私の推測に過ぎないが増川も塩酸で顎を尖らしたてだったんじゃないか?それでお前を殺そうとして返り撃ちにあった。」
「・・・・・・・・」
「お前が一番私に憧れているの知ってるよ。スタンガンも同じのを持ってったって言ってた。あのスタンガンあれば相当無敵だからなー。そして醜い顔を刺し殺して、大方増川の塩酸も奪ったのだろう・・・。」いい終えようとした其の時!
ジュワワワワワー!下高山が自分の頬に塩酸をぶっかけた!
「なにをしている!女は憧れの女になろうとするもんじゃない!なったらなったで指刺される女になればいいんだ!魔法のように顔を変えてもなんにもならないぞ!」近寄るとアレなんで後ずさりした。
「セ・・・ンパイ、私はセンパイになりたいって昨日から決めたけど、其の時間は2年間に匹敵するよ・・・。センパイの一番近くにいたからそうなったのはセンパイのせいなんだよ・・・!」
「それは違う!さっき似たようなことをいってまた言うのも申し訳ないが、ハイヒールを履いて身長を伸ばしてもそんなもの下を見たらわかる!女は自分を磨く道具を見分けるべきなんだ」一般論だ!私はこんな時でもオリジナルティを封印して一般論か?
バババババババババババババババババババババババババ!
なんだ!ヘリコプターがこっちに向かって飛んでくる。結構青い機体だ!
振り向くと下高山は絶命していた・・・。胸に弓矢を貫通させて・・・。

「結局自殺ってことになったらしいっすね。」下田とメガネ店に来ていた。
どうも下高山の最後がメガネに焼き付いて纏わり付いてうざかったのだ。
「私の証言はなぜ信じてもらえなかったんだ?ヘリコプターの目撃証言も無かったし、私が幻覚を見る筈など・・・。」
いや私は幻覚を見たのかも知れない。しかし弓矢は確実に存在したのだった。
「しかし下田」
「なんですか?そのフレームだと前と同じですねー」
「お前は私になりたくはないよな?」
下田は意味ありげな顔したが、下高山亡き今では無意味なことだ。
私は変わったのだろうか?確かに事件を解決した自負はあるが下高山を救えなかった・・・。ヘリコプターなど関係ない!私があそこで退かなかったら彼女は救われたかもしれない。こんな後悔を初めてか?
「このメガネにしようか・・・」適当に選んだそのメガネのフレームには次の事件の犯人が映り込んでいるのだった・・・。


メガネケースVol.1「探偵誕生!?科学室はクスリがいっぱいの巻」
         完

メガネ女子高生ブレザー探偵カナメ メガネケースVol.1「探偵誕生!?科学室はクスリがいっぱいの巻」

次回作は恋愛ものかメガネケースVOL.2の予定です。
正直今回で燃え尽きたのでアイディアはどうしようかな。

メガネ女子高生ブレザー探偵カナメ メガネケースVol.1「探偵誕生!?科学室はクスリがいっぱいの巻」

生きることの意味がわからないカナメ。そんなカナメでもなにかをしようとしていた。 メガネにブレザー!どんな季節でも! それなら解けない事件はないじゃん! 纏わり付いてくる事件は全て解決! 推理史上最強の探偵誕生の瞬間を目撃せよ!

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • サスペンス
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-06-19

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著作権法内での利用のみを許可します。

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