world!!-魔法使いユメカとの契約-  #4

contents

world!!-魔法使いユメカとの契約-  
第4話 転校生

キーンコーン・・・
授業終了のチャイムが鳴る。
授業が終わると話した事のない女の子達までもがあたしの机に集まった。
「ねぇねぇ!雅さん!すごいね!あんな難しい問題解けるなんて・・・!感動したの、私!」
「あ・・・ありがとう・・・。」
そんなに凄かったのかなぁ―・・・。
うむ。でもユメカの力はすごいなぁ・・・。改めてユメカに感謝だな。
「また勉強教えて!」
口ぐちに女の子達が言った。
あたしの気分は絶頂で、その日の気分もRUNRUNだった。



チャラリーン
あたしの携帯が鳴る。今日は部活もなく帰りが早かった。
「誰だろー?美菜ちゃんかなー?」
パコっと携帯を開いて受信ボックスを開く・・・・と。


受信BOX
From 珠梨
Sub こんバンワーっ!
――――――――――――――――――――――
やっほ!じゅりだョ↑
今日は凄かった(拍手)
今度勉強会しようね(ピース)
んじゃ、またね


「珠梨かー。」
・・・そういえばさっきからあたしに届いたメールの内容って・・・・
ほとんど同じクラスの人からの勉強会の誘いなんだけど(汗)
輝くんまで・・・・。アホか?あたしのクラス。

どの子からのメールにも、「遂に越したね!」とか「是非仲良くしよ?!」とか
・・・。秀才の大変さが分かる気がした。
「よかったじゃないか。これで一躍人気者だな。」
「ありがとっ!ユメカのお陰だよ!」
そういっていると・・・


シャラリーン
「お、またなってる。」
どうせまた珠梨だろうと思って携帯を開く
・・・・すると。

受信BOX
From 栗田先生
Sub 凄い!
―――――――――――――――――――――――――
こんばんは!今日の数学凄かった
んですってね?!
田沼先生が言ってたわ!
明日からも授業頑張りなさいね
それじゃ、良い子は勉強を
がんばりなさい。

              栗田春子


「チッ。先生か。」
でも・・・言われてみれば凄くない?
先生から生徒へのメールって!あたし達のクラスの生徒はほとんど全員携帯を持っている為、
先生とアドレスを好感しているのだ。
「先生に返信しなきゃ!」
そう思って作成BOXを開いた時・・・・
チャラリーン
またなった。

受信BOX
From 栗田先生
Sub いい忘れよ
――――――――――――――――――――――――――
言い忘れてたわ。今ノリのいい
あなただけに早々とお伝えして
おくわ。明日、奏星館学園から
転入生の美原蔦という女の子が
転校してくるの。蔦さんは頭も
いいからあなたときっと意見も
あって良い友達になれると思うわ。
だから、蔦さんとンか良くなさってね。
蔦さんにも、あなたの事伝えておく
わね。それじゃ
            栗田春子

「え?!」
あたしから驚きの声が漏れる。
「奏星館学園・・・からって!なんで?!絶対奏星館の方が頭いいのに!」
「なぜだ・・・?奏星館学園から・・・。」
「だよねぇ・・・。ユメカも不思議だよね?」
「ああ・・・。それと・・・美原蔦・・・。どこかで聞いた事がある気がする・・・」
「ん?ユメカ何か言った?」
「ああ・・・。独り言だ。何でもない。」
「でもなんでだろう?へんなの。蔦さんてコ」
あたしには理由が分からなかった。
「・・・とりあえず仲良くするわ。美原蔦・・・。」
「私は気をつけた方がよいと思うのだが・・・。」
ユメカは雅には聞こえないくらいの声でこう呟いていた。
こうして私は次の日を迎えた。


xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx


「いってきまーす」
私はまた寝坊した。ロールパンを片手にもう片手にスクールバックを持ち慌てて家を出た。
実は今日の朝、栗田先生からメールが来ていて、「蔦さんがいち早くお会いしたそうなので
少し早目にお家を出てくださらないか」と来ていたので折角のチャンスは逃さまいとあたしは
いつもより15分早く家を出た。
ユメカには、「急ぐな。」と言われていたが先生を裏切る訳にも行かず足を速めた。

ガシャンッ
「お願いします!」
いつも通り学校行きのバスに乗り運転手のオッチャン(笑)に挨拶する。
今・・・カミングアウトかも・・・。あたし実は私立通いです・・・。
私の学校は、このバスに乗れば10分ちょっとでつく近場のの学校。
『えー、次は私立海嬢南学園前。私立海嬢南学園前です。』
プシャンッ
「あんがとー。オッチャン!」
そう一言声をかけるとあたしは急ぎ足で校門へ向かう。
「ヤタラでかい・・・。門が!」
あたしの学校は中の上の成績くらいで奏星館、橘花城に次ぐくらいの私立中高。
カバンの中から生徒証明書を出し認証装置の中へとカードを滑り込ませる。
「セイトトニンチイタシマシタ。1ネンEクミ 17バン ツキガキミヤビ」
「それにしても、何回見ても・・・凄い学校だな。設備だけは。」
ユメカが毒を吐くのと同時に
ギシィ・・・と大きな音を立てて門が開く。
大急ぎで生徒会室へ向かった。
そして、扉を開く。
「あ!雅さん!」
そこには・・・栗田先生と美原蔦さんとみられる美少女がいた。
「この子よ。美原蔦さん。」
「はじめまして、美原蔦です。趣味は料理。よろしくね、雅さん。」
にこっと微笑む蔦さんの顔はとても同じ学年とは思えないほどの美しさだった。
栗色のつややかな髪は、腰までのゆるふわのウェーブになっている。
瞳はとても透き通っていて・・・まさに美少女そのものだった。
「よ・・・よろしく。」
あたしがそういうと蔦さんはふわりと立ち上がりあたしのもとへと来て
「仲良くしましょうね?雅さん。」
子の笑顔・・・超可愛い。
そう言って握手を求めてきた。
「思い出した・・・!!サキナだ・・・。あいつに着いている魔法使い・・・・しかも闇族とは。
極悪女だ・・・。」

でも・・・・あたしはその時気付かなかったんだ。ユメカの呟きにも、彼女の変化にも。
最後に・・・彼女の口元が歪んだのに・・・。
蔦さんの・・・・悪魔の微笑みに―――――――。

world!!-魔法使いユメカとの契約-  #4

美原蔦・・・。彼女はいったい何者なのか?
そして・・・ユメカのいうサキナという闇族の魔法使いはユメカとどう
つがながりがあるのか?!次回、2人の正体が明らかになる!!!

world!!-魔法使いユメカとの契約-  #4

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-01-24

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted