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捨てられた 夜 渋谷 原宿
いまだにあの場所どこかわかんない

まっ白いマルにさそわれて
明日なら会えるあの人を思っていた

孤独なんてないよね

肩を並べて歩く親子に
じぶんを重ねあわせて口をとがらせて
それでもただ虫みたいにひかりを目指す

捨てられた夜
道路を這うゴキブリに驚いて
あの部屋にだけはこないでって思う

孤独なんてないって思えないよね

ねって最後につけるのは
肯定を強いているんだって
むかし誰かに言われた
誰だが忘れた
どうでもいい人だった 気がする
わかんない

なにもかも忘れていくなら
この夜だって寂しさだって
永遠じゃない

歩くのが大変だっていうあなたに
軽い靴買って入れたらよかったな

捨てられた夜 夜 夜 渋谷
ひかりだけが救いだから
あとの喧騒はぜんぶ死んでほしい



201608060901

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-08-06

Copyrighted
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