ナルキソスの陰

女の子は、若いころはツンツンしてたって、かわいらしいものです。と、どこかで読んだのですが。観察対象が興味深かったので、想像をふくらませました。

 長い首のスイセン


 あなたが好きになるものはいつもそう


 ぶあいそうで気位が高くて香りは透明


 あなたが好きになるものはいつもそう


 ……おしえてやろうかしら


 彼女は振り向きやしないって


 いつおしえてやろうかしら


 スイセンはたおられたくないんだって


 いつかはたおれる 積み上げた恋文


 届ける前にあなたが封印してしまう
 

 それでいいのよ 封も切られることなく


 それでいいのよ 引き出しの中


 

ナルキソスの陰

目線が小妖精みたいな感じで、いたずらっぽく。でもなにか、直接、悪いことをするわけでもない。見方は意地悪なんだけれども・・・そのような感覚を表現したかったのです。

ナルキソスの陰

楽しんでいただけたら、香乃ちゃんはそれでいいそうです。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-01-23

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