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眠れない夜に膝枕
君がしてくれないから
せかいは終わらないね
静寂を殺すために回した扇風機は
平和や孤独から僕を救ってくれるわけじゃない
あの子のおんがくを爆音で流して
ゆれるこころを捕まえたかった
夜が深まって朝へと向かっていく
まるで希望みたいな絶望は
生きていく人間にだけ与えられたものだ
僕はひとりじゃない
それなのに孤独です
永遠に増えることのない星を数えて
君とふたりで眠りたかった
約束はもうどこにもないよ
あの日のプラネタリウムに
君の寝息は閉じ込められてしまったから
さみしさは還らない
だから孤独です
20160711
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