66

眠れない夜に膝枕
君がしてくれないから
せかいは終わらないね

静寂を殺すために回した扇風機は
平和や孤独から僕を救ってくれるわけじゃない

あの子のおんがくを爆音で流して
ゆれるこころを捕まえたかった

夜が深まって朝へと向かっていく
まるで希望みたいな絶望は
生きていく人間にだけ与えられたものだ

僕はひとりじゃない
それなのに孤独です

永遠に増えることのない星を数えて
君とふたりで眠りたかった

約束はもうどこにもないよ
あの日のプラネタリウムに
君の寝息は閉じ込められてしまったから

さみしさは還らない
だから孤独です



20160711

66

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-08-06

Copyrighted
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