空白

逢わなくなってから
幾つ季節が変わっただろう?

胸を締め付けられるような切なさ
過ぎた季節に置いてきた

隣に気配を感じるのは
想い出と触れ合う時だけ

繰り返し流れる季節の中に
隣にいなかったことはないから

だから幻だと思った

人混みの向こうに見える姿に
懐かしい人影を重ねただけだと

時が止まる音を聞いた

それは始まりの音

想い出は現実になり
もう一度あの季節を繰り返す

空白

空白

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-08-03

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