真珠

輝かしい暁(あさ)がきて、
今日も死ぬかも知れない仕事に向かうのに
希望がこみ上げて止まないのは
心が、君の眼差しに燃やされているから

文通の生活の果てに巡り合い
告白し
君の瞳を覗き込んだとき、
朝顔のような...複雑に蔓の絡みあった紅の闇が広がっていた

劣等感が綺麗だった

だから、
この世界を構成しみちみちる
すべてのひかり、
幾億もの多色は、
すべて君の眼差しのニュアンスの複雑さによって生み出されているようで

君の瞳は緋色の真珠、まだ名もないラピスラズリ、
その奥で口をあけている闇。

真珠

真珠

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-08-01

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