太陽が輝く


墨汁が飛び散って、顔にも服にもかかってしまう。なぜ制服は白色なのだろう、この上なく目立ってしまう。
興味本意の目線が痛い。

激怒しながら、赤い筆を持つ痩せた女性は言った。

遊んでいるからよ。しばらくそのままでいなさい

ああなんて軽い罰だ、再び習字が始まる。

するとそんなことおかまいなしに、服を持った子が側によってきた。

「これ、着ていいよ」
「…でもこのままでいなさいって。」

首を降って真剣な顔をした。

「君が汚れることはないよ。」

墨汁で汚れた服を見ながら。

「その字も好きだよ。赤で汚くなってるのがもったいない」

元の形をなくした字を称賛しながら。

心の底から嬉しくて、服を貰う手が少しだけ揺れた。

太陽が輝く

太陽が輝く

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-07-31

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted