太陽が輝く
墨汁が飛び散って、顔にも服にもかかってしまう。なぜ制服は白色なのだろう、この上なく目立ってしまう。
興味本意の目線が痛い。
激怒しながら、赤い筆を持つ痩せた女性は言った。
遊んでいるからよ。しばらくそのままでいなさい
ああなんて軽い罰だ、再び習字が始まる。
するとそんなことおかまいなしに、服を持った子が側によってきた。
「これ、着ていいよ」
「…でもこのままでいなさいって。」
首を降って真剣な顔をした。
「君が汚れることはないよ。」
墨汁で汚れた服を見ながら。
「その字も好きだよ。赤で汚くなってるのがもったいない」
元の形をなくした字を称賛しながら。
心の底から嬉しくて、服を貰う手が少しだけ揺れた。
太陽が輝く