いつか届くといいのに
学校から帰ろうとした校門の前にやつがいた。
「この腐れ乙女がいい加減にしろよ」
上から目線でいきなり喧嘩を売られた。
「んだとてめえマジ乙女に向かってなんてこというんだよ殺すぞ?」
そして私は切れた。
なぜ罵倒されているのかはどうせこいつの機嫌が悪いからだろういちいち付き合っていたら身が持たないとおもうがつい反応してしまう。
「今日は私が乙女なことを引き合いに出してくるとはなあ相当のかまってちゃんだなお前つっかかってくんなようざいから」
「っちうぜえ黙って俺の言うこと聞けよ」
「いちいち文脈がおかしい」
「どうでもいいだろそんなこと」
今日は何の用なのだろううざいやつだ。私はおもむろにゲーム機を取り出した。
「お前またゲームかよ」
毎度毎度私のすることに文句しか言わないなこいつは。
「なにか悪いのかよ新しくFDが出たんだよやるに決まってんだろ邪魔すんなよ」
「あーお前まじで死ね」
いらいらさせるなよ何がしたいんだよ。私は王子を落とすのに必死なんだお前にかまってる時間はない。
「ついてくんなよ」
「お前が転ばないか見てやってるんだよ」
「転ばねえよばーか」
そして私は電柱にぶつかった。
「いたたた見張ってんなら助けろよ」
「ぎゃはははコントかよお前の無様なところが見れてたのしかったぜ」
真顔で笑うなキモイ。やつが何をしたいのか不明すぎてけりをつけたくなった。
「で結局なんの用なんだよ言いたいことでもあるんじゃねーの」
「はあ?お前ごときにいうことなんてあるわけねーだろ」
「じゃあなんで反対方向についてくるんだよ」
「はあ気の所為じゃね」
びきびきもうやめようこいつだめだあらゆる意味でだめだ。
「あ家ついた」
「じゃあなまた明日次はゲームすんなよ」
「はあ?なんでてめえにそんなこと言われなくちゃなんねえんだよ」
やつは言い逃げして反対方向に帰って行った。
ほんとになにがしたいんだろう。
いつか届くといいのに