イドラ
イドラの港から
僕達の船
ただ、出発するために
君の別れの涙のために
ケミの国をめざす。
僕達の名は
海、太陽、大気
君の名を呼び
ティラ、ティラ、ティラ!
僕達の無謀を
ドドニの神託所の
妬み深い巫子には告げないで!
滴り落ちる牛の血も絞りとられたオリーブ油も
海と太陽と大気は欲しない。
僕達の生命を、ティラ、その両手に受け取るが良い。
ケミの神官が、
君に一つの神話を返したとき、
ティラ、この平和な大地の上で
僕達三人の勇気が
君の息子達にも
繰り返される。
永久に、永久に、永久に。
イドラ