キウイフルーツ

世の中って難しいね。

この創作するということが、何よりも御馳走になる気がします。

先日、ネットの掲示板を見た。

小さな田舎で、私のことを、ブスなのかどうなのかとか、子供をほったらかして男三昧だとか。

はて、私に子供や異性交遊の癖はあったかいな。
不思議なもんである。
母に見せて、「今後ひどくなるようなら警察も考えておいて」と言っておく。
しかし、基本は無視だよ。そう言われて、なんとなーく悔しいから、もし一致したなら、と付け加えておいた。
テレビでも警察の人が言っていた通りだ。裏掲示板なんかは見ない、見ない!

変な奴の憂さ晴らしなんて、付き合うだけ無駄だ。始めから無視していればいい。それを超越したところに私は自分を置かなくてはいけないのであって、現に母などは何もかも超越したところにいる。

この状況も、もはや天性だ。
きっと世に出るべく生まれてきたのだなと思うと、今までの試練も乗り越えるべくしてきたものなのだなと思う。
しかし、人に迷惑をかけるということを見事に体現されているなぁ、と私は今まで関わった人たちのことを思い、自分はそうでなくて良かったとほっと胸を撫で下ろしている。

私は、掲示板によると、暗すぎて冷めすぎてて面白くないのだそう。

うむ、確かに目は覚めている。
何かされても別に必死になるでもなく、ただ淡々と片づける。そういった習性が身についている。
しかし夢ん中じゃ、殺し屋になって相手を片づけたりしている。マシンガンをぶっ放したあの爽快感は、夢なら覚めなきゃいいのに、とすら思ったほどだ。

もしも、私が文章力を認められていて、今までのことが皆私と言う作家を円熟させるためにあったのなら、私はなんて恵まれた人間だろう。そう母に言うと、「でも私は、そういったあなたの母親に選ばれたのだからね、責任重大だね」と言った。
いえいえ、あなたからは十分学ばせていただいています、と私は軽口を叩き、冷蔵庫からゴールデンキウイを出し、朝ごはんに一個半分に切る。

美味しいものを食べると、どんなに少なくても満足する。

そう言うと、「そうね」と母が同意した。
最近高峰秀子さんのエッセイを読んで、それからまた筆を執る気になり、文章が溢れるようになった。
加山雄三を僕ちゃんと呼んでいたエピソードが、なかなか大物ぶりを表していて、感慨深い。へえ、こんな人もいるんだ、と私は面白おかしくその名エッセイを読み終えた。

せどり本を落札したら、その中に入っていた一冊だったのだ。
どこのお金持ちか知らないが、良い本ばかり入れてくれている。これはありがたかった。
今は林望先生の落第のススメなど読み始めて、「機会がなかったら絶対に手に取らなかった本であるなぁ」と恐れ多い。
高峰秀子さんが書かれていたが、良い作品を書くには、良い影響をもたらすものに囲まれていなければいけないらしい。
それは私も頷ける。

要するに、環境づくりと言うものは大切で、自分からそれを求めていける人と、いけない人がいる。怖いもの見たさに、つい悪い方向へ向かう人がいるのが現状だ。
今の世の中はそんな人で溢れていて、「悪いことだからやめなよ」と止める人も道徳心もないのだ。

それでも、こんな私にも、きっと目をかけてくれている人が必ずどこかにいる。
だって、そうじゃなきゃこんな目に合うはずがない。期待されてるんだ。
そう信じて、今日も筆を手に取る。

キウイをスプーンで掬ったら、芯が思いのほか硬くて、スプーンからちょいとはみ出た。
でもこの甘い汁が、どうしても私の口をキウイへと向かわせる。

朝はこれこれ、と食べた後で、そういえば、最近犬が「餌くれー」と起こしに来ることに気が付いた。
寝太郎さんも、たくさん寝て起きたら、お腹が空くのね。
そう思い、魚のいりこをエサ皿に盛ってやると、もりもりと食べた。

昔、フィッシュストーリーという伊坂幸太郎先生の作品を映画で見たことを思い出した。
フィッシュストーリーと言うロックが最終的に地球を救うというやつ。

私の文章も、誰かを救う役に立つと良い。
そんなことを思いながら、犬の食べっぷりを見ている。

所詮私は生活圏内から出られなくて、でもそれなりに嫉妬とか、才能があるとかないとか言われて、よく分からないうちに物事は進んでいく。
気にしないことだね、なーんにも。

キウイフルーツの皮を捨てたら、コバエが飛んでいたので、ぱちんと手を叩いて潰してやった。
なーんにも、気にしないことだよ。
できることなんて、限られているのだから。

今日も映画見て過ごそう。そう思いながら、私はこの文章を閉じることにする。
では。

キウイフルーツ

なーんにも、気にしないことだよ。

キウイフルーツ

キウイフルーツの甘い汁のごとく。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-07-27

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