れもんてぃー

このサイトでは初作品になります
前のサイトであたためてた&リアルに充実してないからせめて小説で、、、っていう恋愛小説。

暑い。

「あぁ〜、あっちいなぁ・・・」
「ありささぁ・・・おっさんかお前は。」

幼馴染みで高校も一緒の友達、永野麻奈はわたしを軽くしばきながら、確かに暑いけど、なんて言った。

あこがれの公立高校に受かって、JKライフを謳歌・・・例えば、彼氏と図書館デート、の予定だったのに、どこで歯車が狂ったんだろうか。

「なんで補習なんかあるのよ・・・」
「仕方ないよ、あんた赤点3個もあるんだし」
「もう、その数字聞きたくないっ!!」

そういう麻奈は成績がよく、きょうは部活だからこうして一緒に登校している。
わたし専属の家庭教師にでもなってほしい。


「じゃあねありさ、またあとで。」
「うん、ばいばい麻奈。」
昇降口で麻奈とわかれ、じごk・・・ありがた〜〜い補習の教室へと向かう。教室はいつものHR教室棟とは離れていて、この棟にいくのは補習生だけだった。

「あれ、河原さんも補習?」
「ん?あぁ、矢神くん。まあね。」
「俺と同じだわ、よろしくな〜」

教室へ歩いていると、同じクラスの矢神・・・やがみ・・・まぁ下の名前はいい。矢神くんとあった。矢神くんもわたしと同レベルに赤点祭りだったらしい。

「この暑い中で学校って、テンション下がるわ」
「わかる。自業自得だけどね」
「それ言ったら終わり・・・あ、ここか」
「ねぇ・・・座席、ふたつしかなくない?」
「・・・まさか。」

そのまさかなのである。

熱い。

「っはぁ〜、やっと終わった!」
「最後数学はないわ・・・」
「あ、ありさちゃんもそう思う?」
「ちょっ、馴れ馴れしいなぁ」
「2人しかいない補習仲間じゃーん。」
「まぁいいけど・・・」

ふと、矢神・・・あぁ、太智だ。
太智の水筒が目に入った。

「矢神くんさ、この暑い中、ホット?」
「え?」
「水筒。保冷できないやつじゃん」
「あー、これね、レモンティー。」
「レモンティー?」
「俺レモンティーだけはホット派なの。」
「じゃあ冷えたお茶持ってくれば・・・」
「学校はレモンティー、これ俺ルール。」
「はぁ・・・」

飲み物なんて個人の勝手だが、気温32℃でホットレモンティーは驚いた。
水筒に付属したコップに注がれたレモンティーは
湯気がたっていて、それを飲んだ太智は、熱っ!あっつぅこれ!んでうまっ!などとひとりで盛り上がっていた。
・・・やっぱこいつ、赤点4個とるだけのやつだなぁ、と赤点3個の少女は思った。

ぬるい。

「う〜・・・ぬるい!」
「ぬるい?」
「うん、ぬるい。レモンティー。」
「あぁ、レモンティーね・・・」

この日も太智は、レモンティーで補習後の乾いた喉を潤していた。

「沸ききらないお湯で入れちゃったからか?」
「なに、急いでたの?」
「うん、ありさちゃんに早く会いたくて」
「へぇ・・・っえぇ!?」

何を言い出すんだこの男は。普通そういうのって、カレカノのそれじゃないのか?

「ば、バカなこと言わないでよ。」
「えー、本音だよ?」
「そういうの、わたしには通じません。」
「だーかーら、本音だって〜」

超のつく天然なのか、ほんとに本音なのかわからないけど、とりあえず太智は女子をキュンとさせる能力があるらしい。

・・・察しのいいそこの皆さんは気づいたかもしれないけど、わたしがキュンとしたことに基づいているのは秘密。

「あぁ〜、ぬるいなぁ・・・」
「(飲まなきゃいいんじゃ・・・?)」

あたたかい。

「ありさちゃん、好きです。」

矢神太智に告白されたのは、補習最終日のことだった。太智と話すのは楽しかったし、天然な太智のバレバレアピールもまんざらではなかった。でもあっさりOKしても面白くないから、一つ条件を出してみた。

「おまたせ、ありさ!」
「ん、太智。」
とりあえずお互い名前呼びにしてみたものの、やっぱりまだ慣れない。
「きょうの祭りで、ありさを楽しませれば、だったよね?」
「うん。超厳しくするからね?(笑)」

その日の太智は、男らしくてほんとうにかっこよかった。
「あ、あれかわいい。」
「ぬいぐるみ・・・?よし、とってあげる!」
そう言って1発で射的の景品をゲットしたし、
「ありさ、ほらっ」
人ごみでさらっと手を繋いでくれたし。

「ただの天然じゃないんだ・・・」
「ん?」
「なんでもない、ひとりごと。」
「そか。・・・でさ、そろそろ聞いてもいい、?」
「・・・うん。」


「よろしくね、太智。」
「、っまじ!?え、ありがと!超うれしい!」
そう言って、私の手を握りしめてきた。

「・・・大好きだよ、ありさ。」

その手は太智のレモンティーみたいにあたたかかった。

冷たい。

太智の家は、お祭り会場の最寄り駅から徒歩15分くらいらしい。
4駅先に住む私を、駅まで送ってくれた。

「じゃねありさ、後で電話する。」
「うん、ばいばい太智。きょうはありがと。」
「こちらこそ、ありがとね」
「ふふ・・・あ、電車、きちゃう。」
「そっか、さみしいなぁ」
太智が泣きまねをしてみせる。おちゃらけた彼氏だ。
「もう、また会えるでしょ!じゃあね」
「おうっ!」

そういって繋いでいた手をはなし、ホームへ向かった。



その夜、あれほど寂しがっていた太智からの電話は、何時間たってもこなかった。



それから3日間、太智からの連絡はないままだった。
天然な太智のことだから、ケータイなくしてるのかな。
でも、病気で寝込んでるとかかな?だったら心配。
そうしてグダグダ考えていると、某メッセージアプリの通知音がした。
きっと太智だ!
わたしはすぐにパスコードを入力して、メッセージを確認した。


メッセージは、クラスのグループに、学級委員である麻奈から送られたものだった。




Mana☆°˖✧{矢神くんが交通事故にあって入院してて)
Mana☆°˖✧{今朝亡くなったそうです)
Mana☆°˖✧{明後日の告別式に出られる人は、個チャお願いします)

れもんてぃー

最後暗いしまとまりない。。。
駄作ですねはい。
読んでくださった方ありがとうございました!
SpecialThanks マイパソコン!

れもんてぃー

河原ありさ、高校1年生。JKになれば彼氏ができる!なんてのは夢幻で、ついに来てしまった非リア夏休み。補習で話すようになった矢神太智の水筒には、いつもレモンティーが入っていた。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-07-20

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  1. 暑い。
  2. 熱い。
  3. ぬるい。
  4. あたたかい。
  5. 冷たい。