見込み無き世を創るのは人

 自分が考えたことにするしか能がない人っていうのは嫌な(やな)感じだねぇ……。
 そういう人間を重用すると、世の中が暗くなって綻びて(ほころびて)いくのだが。
 だから結局、やるのは本人だが、上の者というか、差配している者の見識不足という他はない。
 隠れ蓑代わりに、まことしやかな逸話とか、見えなくするための派手な花火とか看板とか。
 そういうのに意味がないというのが、真に価値あるもののはずなのだが……。

     <了>

※<そういうのに意味がないというのが>とは、<そういうのに意味がないという物の見方/考え方こそが>、ということ。

見込み無き世を創るのは人

見込み無き世を創るのは人

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-07-07

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