羽虫、羽虫、時々。ジャム

羽虫、羽虫、時々。ジャム

羽虫、羽虫、時々。ジャム


ピンポーン!
チャイムがなる。
「すいませーん!ネツ熱ラーメン店の者ですけど!新しくお店をオープンをするんで、クーポン券とチラシを配っています!宜しかったらどうですか?お得ですよー」

俺はこのうるさいチャイムの音で目を覚ました。俺は携帯を開いてホーム画面を見る。すると俺はその画面に表示されている数字を見て声を上げた。
「はぁ?今、朝の4時じゃねーか!バカじゃねーの!」
いくらなんでも常識のないラーメン屋だ。俺はムカついた。だがしかし、何だかこの時間帯に来る人物が気持ち悪い。俺は文句を言わずに居留守を使う事にした。
けれども。
ピンポーン!
「受け取って貰うだけで良いのでドアを開けて貰えませんか?お願いしますー」
このドアの向こうにいる謎の人物は諦めないでアパートのチャイムを押し続ける。
ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!
「手をこちらに出して頂けるだけで結構ですよ!そしたらチラシを渡しますから!ドアを開けて下さい!」
ピンポーン!ピンポーン!

俺は流石にこの執念深さに怖くなった。明らかにおかしいではないか。チラシくらいポストの中にでも入れておけば良いのではないのか?と、なると。もしかすると。このラーメン屋、いや!この謎の人物は俺そのものが目的ではないのか?拉致?誘拐?
俺はそう考えるとさらに恐怖が増してきた。それでもチャイムは鳴り続ける。俺は携帯の画面を見た。すでに三十分以上もたっているではないか?俺は布団にまるまって震え始めていた。
するとどうだ。チャイムは突如として鳴り終わった。静かになった部屋で俺は冷静になり、玄関のドアに移動した。身長より低い位置にある丸いレンズをゆっくりと見た。
誰もいない。床にチラシも落ちていない。俺は嵐が去ったと思いため息を吐いた瞬間。
キキキィィイイ!!

鋭いタイヤの音を立ててベランダの方の道路から車が走っていく騒音が聞こえた。俺はビクッ!としたが、すぐさまベランダの方のカーテンを小さく開けて外を見た。
黒い車が勢いよく何処かへと走って行った。俺はその車がもしかしたらさっき、チャイムを鳴らしていた奴の車ではないかと思って考えた後最近一人暮らしをし始めた事に後悔をしていた。

「亀井くん?どうかしたの?」
俺はその声にハッとして横を向いた。
髪の毛が黒くて長い目の大きな女の子が心配そうに見ていた。彼女は宮平。俺のサークルの先輩でオヤツとかおつまみとか、発泡酒とかコンビニに買いに来ていた。
「いやなんでもないですよ。ただ先輩と買い物に来るなんて珍しいなと思ってまして」
俺の言葉に宮平先輩は笑って言う。
「ははは!亀井くんってたまにぼーっとしていて子供みたいな顔になるよね」
「そうですか?俺的には先輩の方が子供っぽいですけど…」
「それじゃあ!亀井くんの奢りでよろしくお願いします!」
宮平先輩はそう言うと俺の背中をバシバシと叩いて言った。
「先輩!痛いです!

俺は諭吉を【トレーニング中】と書いてある店員さんに支払いして宮平先輩が待っているコンビニの外へと出た。俺は先輩を探してキョロキョロと辺りを見渡していると、宮平先輩は何やら街灯の光に集まる羽虫を見上げていた。
「先輩?どうしたんですか?早く研究室に戻りましょうよ。暑いですよ」
その俺の言葉を無視して宮平先輩は羽虫を見つめながら言った。
「ここにも羽虫がいる…ヤバイなぁ。この街は羽虫の女王たちの支配におかれている」
俺はそんな意味不明な事柄を言うものだから、先輩のアホらしい冗談だと思い口を動かした。
「なにかのアニメの影響でも受けているんですか?先輩?」
先輩は俺のところを見て静かな口調で言う。
「その通りだよ亀井くん。この街は羽虫の女王の影響を受けている。一刻も早くこの街から逃げないと行けない」
「はいはい、宮平先輩、冗談はそこまでにして大学に帰りますよ」
その俺の言葉に宮平先輩は反論する。
「亀井くん!今日はダメだ!羽虫の女王が君を狙って喰いにかかるぞ」
そう言って宮平先輩は僕の肩に手を置いた。

ピンポーン!
チャイムがなる。
「すいませーん!ネツ熱ラーメン店の者ですけど!新しくお店をオープンをするんで、クーポン券とチラシを配っています!宜しかったらどうですか?お得ですよー」

俺はこのうるさいチャイムの音で目を覚ました。俺は携帯を開いてホーム画面を見る。すると俺はその画面に表示されている数字を見て声を上げた。
「はぁ?今、朝の4時じゃねーか!バカじゃねーの!」
いくらなんでも常識のないラーメン屋だ。俺はムカついた。だがしかし、何だかこの時間帯に来る人物が気持ち悪い。俺は文句を言わずに居留守を使う事にした。
けれども。
ピンポーン!
「受け取って貰うだけで良いのでドアを開けて貰えませんか?お願いしますー」
このドアの向こうにいる謎の人物は諦めないでアパートのチャイムを押し続ける。
ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!
「手をこちらに出して頂けるだけで結構ですよ!そしたらチラシを渡しますから!ドアを開けて下さい!」
ピンポーン!ピンポーン!

俺は流石にこの執念深さに苛立ってしまい人の迷惑を考えない、このラーメン屋の人物に一言文句を言ってやろうと思った。そうして俺は玄関のドアに進んでドアを勢いよく開けた。
「お前!今、何時だと思っているんだ!ふざけるなよ!」
と、そこにはチャイムを鳴らしていた元気のある声とは、全く対照的な無表情の男が立っていた。

俺は夜になると至る所の光を求めて飛んでいた。一匹ではない幾数千匹だ。チリチリと青白い光をパタパタと羽ばたいては羽がもげて地に落下する。そうしたら、また暗い空を目指して飛んでいる羽虫となって其処を飛ぶのだ。すると記憶の断面が思い出すのだ。虫に食われた写真の様に完全には思い出せないが…どうしてなのだろうか?
そしてもう一つ、赤いイチゴに似たジャムに形状をしてドロリと動くその映像もボヤけて、たまに思い出すのだ…

「速報です」
「二か月前から行方不明になっていた。亀井浩太さんが山中で遺体となって発見されました。包丁の様なもので心臓を突かれた後、何者かによって心臓はえぐり取り出されています。また亀井浩太さんの遺体は虫によって喰われたらしく損傷は酷く、不思議な事に羽虫が遺体の周りに集まっていたという事で今回の事件は警察が迅速に捜査をしている模様です…」

俺は諭吉を【トレーニング中】と書いてある店員さんに支払いして宮平先輩が待っているコンビニの外へと出た。俺は先輩を探してキョロキョロと辺りを見渡していると、宮平先輩は何やら街灯の光に集まる羽虫を見上げていた。
「先輩?どうしたんですか?早く研究室に戻りましょうよ。暑いですよ」
その俺の言葉を無視して宮平先輩は羽虫を見つめながら言った。
「ここにも羽虫がいる…ヤバイなぁ。この街は羽虫の女王たちの支配におかれている」
俺はそんな意味不明な事柄を言うものだから、先輩のアホらしい冗談だと思い口を動かした。
「なにかのアニメの影響でも受けているんですか?先輩?」
先輩は俺のところを見て静かな口調で言う。
「その通りだよ亀井くん。この街は羽虫の女王の影響を受けている。一刻も早くこの街から逃げないと行けない」
「はいはい、宮平先輩、冗談はそこまでにして大学に帰りますよ」
その俺の言葉に宮平先輩は反論する。
「亀井くん!今日はダメだ!羽虫の女王が君を狙って喰いにかかるぞ」
そう言って宮平先輩は僕の肩に手を置いた。

俺は宮平先輩の必死さに真剣になった。
「分かりました。宮平先輩。じゃあどうすれば俺はいいんですか?」
俺の問いに宮平先輩は言う。
「今日の夜、亀井くんの家でチャイムが鳴るだろう。決して開けてはならない。絶対だぞ」
俺は目の大きな宮平先輩の瞳を見てその約束をした。
でも…
「そんな事を言われたら!怖くてアパートに帰りたくないですよ!宮平先輩の家に泊めて下さいよ!」
その言葉に宮平先輩は今までに調子を崩して言った。
「な、なな、何言ってるんですか!独り身の女の子の家に上がろうとするとは!亀井くんってけがわらしい人ですね!」
「お願いしますよ!宮平先輩!もう、俺、怖くって怖くって、一生のお願いですから!」
俺は宮平先輩の両手を持ち上げて泣きそうな声で言った。
「あー、もう!バカ!わかったわよ!そこまで言うんだったら泊まりなさいよ!」
「ホントですか?宮平先輩?ありがとうございます!」
そうして二人は文句を言いながら寄り添って歩いて行った。

「あ!どうして先輩は俺のアパートに朝早くからチャイムが鳴る事を知っているんですか?それに羽虫の女王って結局のところ誰なんですか?」
ゆっくりと半透明は舞う。
あーあ。
羽がまたもげて地面に落ちちゃった。

羽虫、羽虫、時々。ジャム

羽虫、羽虫、時々。ジャム

夏の夜は窓を開けていると虫が進入してきますよね〜。はぁー

  • 小説
  • 掌編
  • ミステリー
  • 青年向け
更新日
登録日
2016-07-03

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