LOVE travel
【登場人物】
向田 幸人(35)
少しツンデレな起業家。
久米 ゆきな(24)
幸人の専属秘書。
2人の秘め事・・・
幸人とゆきなは、休暇を利用して旅行に出かけることにした。
旅先は大阪。ここは前から行ってみたかった場所で、私たちの思い出の地でもある。
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車で約5時間。ようやく今日泊まるホテルに着いた。
『ゆきな〜。・・・おーい、着いたぞ〜』
幸人は助手席で気持ちよさそうに寝てるゆきなを軽く揺すりながら声かけた。
「・・・ん、あれ、着いたの?寝ちゃってごめんね」
『いいんだよ。それに、寝ててくれた方がうるさくなくて運転しやすい』
と、ニヤリと笑いながら言った。
「ちょっ!なにそれ〜もぉー!」
『はいはい、そういう所も可愛いんだよなぁ〜』
(幸人ったら・・・意地悪言ったり、かと思えば可愛いとか言ってくれちゃって!この差・・・調子狂うよ)
ゆきなはムスッとした顔で考えていた。
『ほら、なんて顔してるんだ?チェックインに行くぞ〜』
幸人は自分の荷物とゆきなの荷物を軽々と持ち、エントランスホールへと歩いていった。
「あ、ちょっと待ってよ〜」
ゆきなが受付カウンターに着くと、既にチェックインは終わっていた。
『あ、やっと来たな〜。部屋は最上階のスウィートルームだ』
(えっ!スウィートルーム?・・・そんなすごい事サラッと言うなんて・・・)
「スウィートルーム!?いいの?高そう・・・」
『いいんだよ!せっかくの旅行だろ?それに・・・今日何の日か覚えてる?』
話しながら、2人はエレベーターに乗った。
まだこの時間は人が少なく、エレベーターには2人きりだった。
(こんな狭い空間に2人きりなんて・・・ちょっと緊張しちゃうよ〜)
考えていると、ゆきなは顔を赤くし、身体が火照っていった。
『ねぇ、顔赤いよ?そらに・・・身体も熱いけど』
幸人はゆきなの頬から下へ撫で下ろすように身体を触った。
「ちょっと・・・誰か来ちゃう。ね、やめて・・・」
『なんでこんなに顔赤いの?なんで身体熱いの?』
やめて・・・というゆきなのお願いは聞き入れず、そのまま後ろからギュッと抱きしめた。
「っ・・・それは・・・こんな所で2人きりだから・・・!」
『2人きりなんていつもだろ?・・・あ!この空間だから・・・か。』
「そうだよっ・・・だったら何?」
ゆきなは平気を装って答えた。
『ねぇ、それって僕を誘ってるの?』
幸人はゆきなの耳元で囁いた。
そう言われてゆきなはとても恥ずかしくなった。
余計に身体の火照りが増していく。
『あーあ。残念!着いちゃったよ、最上階』
ゆきなはホッとした。きっとまだあのままエレベーターの中だったら・・・きっと"何か"起きていた。
ガチャ・・・
「わぁぁ〜すこーい!ねぇ、広いね!景色も綺麗だよー!ほら!見てよ〜ディーン!」
ゆきなはスウィートルームなんて初めてて、子供のようにはしゃいだ。
「ねぇ!こっちには大きなお風呂もついてるよー!あ!外には露天風呂もあるね〜!」
『はぁ。ゆきなは子供か?はしゃぎすぎ。』
「だって〜初めてなんだもん!スウィートルーム」
『そうなのか、初めてか。なら尚更ここにして良かった』
そういうと、幸人はソファに深く寝そべるように腰を下ろした。
『長かったね〜疲れた?』
「え?私は大丈夫だよ。・・・ね、寝てたし。」
『そうだよな?ずっと寝てたもんな〜』
幸人は嫌味っぽく言い放った。
『食事まで時間あるから、少し休もうか』
そういうと、ディーンは寝室にあるベッドに寝転んだ。
「運転ありがとうね。お疲れさま」
ゆきなはベッドの端へ静かに座る。
『あぁ。ゆきなだって、寝てただけでも腰とか疲れたんじゃない?ここ半分空いてるけどっ!・・・来る?』
「・・・いいの?」
なきなが問いかけると、幸人はゆきなの腕を引っ張り自分の方へ引き寄せた。
「きゃっ・・・」
ゆきなは幸人の身体の上に覆い被さる体勢になってしまった。
「あ、あの・・・なんかすごい体勢です・・・よ」
『ははは、本当だな。〇〇の顔が良く見えていい眺めだ』
「あの・・・恥ずかしいです・・・よ」
『そうか?きっとそれはゆきなだけだなぁ。』
「あの・・・余計に身体が熱くなっちゃいます・・・よ」
『ふぅん・・・それでもいいんじゃない?』
「あの・・・おかしくなっちゃいそう・・・だよ」
『そうなったら、僕がゆきなの事たっぷり可愛がるよ』
「そう・・・ですか。なんだか・・・やっぱり、おかしくなってきたみたい・・・です」
『仕方ない子だね。』
そういうと、幸人はゆきなにキスをした。
最初は優しく唇が重なり、唇の感触を確かめるように優しいキスをした。そして、段々といつものように熱く濃厚なキスへと変わっていった。
ゆきなはキスだけで身も心もアイスのようにとろけてしまった。
『では・・・可愛がらせていただきますね』
と、丁寧に挨拶をした。
「・・・はい。」
ゆきなは身も心も全て幸人に委ねた。
〜end〜
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