未来の消臭剤

まーほんとによくあるシチュ。書きたくてたまらんので趣味全開で書かせてください。※シュリンカー要素あり

“それ”との出会い

「ふあーあ、疲れたなぁ」
学校を終え自室に帰還し一日の疲れを十二分に感じている彼女の名は山崎萌々香。どこにでもいるごく普通の女子高生である。そんな彼女が最近抱えている悩みは

すんすん、、うわあ、やっぱ臭うなぁ・・・

足の臭いである。彼女は多汗症であり、なおかつ足裏によく汗をかく多汗症であった。そのため足だけに異常に汗をかいてしまい臭いが酷くなるのだ。年頃の女の子なのでやはり人一倍気にしていた。
そんな彼女がある時、ネットで話題の消臭効果が抜群の消臭剤を見つけた。しかし値段が破格であり高校生にはとても手の出せないような金額でほれは売られていた。そんな消臭剤の懸賞があったため応募したのだが見事に当選したのであった。
その商品名は「消臭くん」
と呼ばれるものであり、1センチから2センチほどの大きさで(大きさに統一はなくばらばらであるらしい)靴を履くときに一緒に靴の中に入れる、もしくは靴下の中に入れると臭いがかなり軽減されるのだとか、もちろん靴を履いていない時に入れておくのも効果があるのだが履いている時の方が効果は絶大だそうだ。それ以上の情報は一切説明されてはおらずこの「消臭くん」の情報について口外することは禁止であり誓約書まで書かされる徹底ぶりであった。
懸賞であたった消臭くんを彼女はコンビニへ受け取りに行った
「はい、こちらですねー」
そういって気だるげなおそらく自分と同年代であろうコンビニのアルバイトから手渡されたのは5cm四方ほどの小さな箱であった。
(この中に入ってるのか)
その怪しげな真っ黒な黒い箱を受け取り彼女は家へ戻ってきた。
いよいよ開封だ。届いた商品を開封する瞬間は何にも代えられない物欲を満たしてくれる。
パカッと蓋を開けるとそこにはなんと 人の形をした1センチ強のものと説明書と思しき紙が入っていた。
説明書を見ると
※人工知能を搭載した消臭剤なので言葉を話し動きます。
※あまり強く負荷をかけすぎると破損する恐れがあります
※あまり酷使すると消臭機能を果たさなくなる場合があります
と注意書きがなされていた

(これが人工知能??、、まるで本物の人間みたい)
すこし気味の悪さを感じていた。
箱から取り出そうと指を近づけると「消臭くん」はひどく怯えた顔でこちらを見てきた。よくできた人工知能である。そもそも人工知能を搭載する必要性などあったのだろうか。
疑問に思いながらもとりあえずそのまま箱へ仕舞った。
明日からこの消臭くんには活躍をしてもらうぞ!胸を弾ませながら彼女は寝床へついた

それからの話。萌々香視点

ふぁーあ、
いつも通りの朝。眠たくて細目になりながら私は学校へ行く準備を進める。
そうだ、昨日もらった消臭くん忘れないようにしないと
でもどうしよう?靴下に入れるべきなのか靴に入れるべきなのか、とりあえずローファーに入れてみよう!
箱から消臭くんを指でつまんで手のひらに載せた
「こんにちは!わたしももかっていいます!今日からよろしくね」
せっかくだし話しかけてみた。でも消臭くんは怖がるそぶりを見せるだけ。
なんか申し訳なるじゃんかぁ。。そのまま玄関へ
「1日よろしくね!」
右足のローファーに消臭くんを入れてローファーを傾けて爪先の方に転がした。そのままローファーを履いて家を出発。
私は家から学校まで電車で30分の距離。結構時間がかかる。家から駅まで歩いている時に足の指の先に消臭くんがいると歩きづらかったからつま先を持ち上げ足の指の付け根のところに挟んで歩いた。体重をかける度にもぞもぞっと動く感覚は少しくすぐったくて、支配感がでて気持ちよかった。
そうこうして学校についてローファーを脱ぐ。
ここでもう臭うのがいつもはわかるんだよなぁ、、
効果を確かめようと思って脱いだローファーに鼻を近づけた。そしたらなんと!右足だけ全然匂いがしない。すごい!やっぱり効果はすごいんだなぁ。
ローファーを踵がしたになるように持ち上げトントンと消臭くんを誘導して手のひらに載せた
「ねえねえ!きみすごいんだね!私足にいっぱい汗かくのにさ」
どんな反応するのかなーと思って楽しみに待ってたら
「おいどういうことだよ、、やめてくれよこんな、、」
と予想もしないことを消臭くんは怒った顔で私に訴えかけてきた。
ここで私の中でなにかが目覚めてしまったのかもしれない。
「きみ、生意気だよ?あんまり舐めた口聞いてると踏み潰しちゃうからね。ほら、上履きに入って」
少々乱暴に上履きの中に消臭くんを投げ入れて特につま先に誘導するわけでもなくそのまま履いてやった。土踏まずのあたりにいるのが消臭くんが動く感覚で感じられた。


授業中。いつもは足の臭いがしたらどうしようと怖くて上履きを授業中に脱いで足を休めることが出来ずにいた私は今回思い切って右足だけ上履きを脱いでみた。
しかし全くの無臭で驚いた。紺のハイソックスはたしかにいつも通り汗で色が変わるほど湿っていて上履きもかなり蒸れていて気持ち悪かった。
しかし臭いはしない。やっぱこれすごいんだ!
お昼休みにトイレに行った隙に右足から左足に消臭くんを入れ替えて午後からも授業に臨んだ。
消臭効果が抜群なのはとてもいいことで、さらにいいのはこいつで“遊べること”。授業中足で私はこいつを弄んで暇を潰していた。
体重をわざと強くかけてみてもがかせたり、踵にこいつをもってきて踏んでみたり 足の指を動かしてトントンと踏んでみたりもした。
もし仮にこれが人間だったら・・・と少し思うがそれならとても申しわけない。しかしこいつはたかだか機械。遠慮なく苛められる。
ただいまー
消臭くんをローファーに入れ家へ帰ってきた。
手のひらに消臭くんをのせて自室へ入る。
そいえば注意書きにもう一つ※あなたの命令には従いますので一度試してみてください
ってかいてあったっけ。あとでなんかやらせよーっと。
とりあえずこの消臭くんに私はおちびと名前を付けた。
おちび!私の足を舐めなさい
机の上におちびを置いてその目の前に靴下を脱いだ足を差し出した。
しかし一向に舐めようとはしなかったので足を床に下ろした。
「ねえ、舐めろって聞こえなかった?」
ドンッ
グーでおちびの立ってる少し横のあたりを殴ってみた。するとおちびは涙ぐみながら
「お前まず誰だよ、、話を聞いてくれ、、」
と私に訴えてきた。
「なに?文句でもあるわけ?潰しちゃうよ?」
「俺はなんで今こんな小さな姿なんだ?なんであなたは俺を靴に閉じ込めたりさんざん踏んだりしまいには足をなめろって、、俺まるで奴隷みたいじゃねえか、、」
え???もしかして生きているのか??
「あなたもしかして人間なの?」
と聞くと
「そうだよ、、」
と力なく発した。疑問に思った私はサポートセンターへと電話した。本当に人工知能なのか?と尋ねると
「はい、リアルなので間違われる方も多いですのでご遠慮なくお使い下さい」
とオペレーターのお姉さんは言った。
なんだなんだ、やけにリアルだから勘違いしちゃったじゃないの
安堵した。
「うそばっかり!私怒ったからね。家でもこきつかってやるんだから」
そう言うと「ちがうんだ、ほんとに人間なんだ!!やめてくれもういやだ!!」というおちびをよそにスリッパの中に閉じ込めてそのまま履いた。
「もう逃げられないよ、私今から宿題するからずっと足を舐めて綺麗にしててね。綺麗になってなかったらお仕置きだから」
自分にも従える人間、、じゃなかった ものができた。優越感に浸っていた。
宿題が終わって足を見て
「あーあ、全然綺麗になってないじゃーん」
わたしはいじめてみたくて床におちびを置いてそのまま上に足をかざしてみせた
「このまま踏み潰されて死にたい?それとも私に忠誠を誓って生きる?5秒以内に答えなさい」
おちびはほんとに小さくて私が足を上にかざすだけでおちびの周りは自分の足が作る影で覆われてしまった
ごー、よーん、さーん、
数えていると
「忠誠をちかいます!生かせてください!!」
とおちびは言った。
いい子いい子
といって私は足の指の付け根あたりがおちびのあたりにくるように足を踏み下ろした。

これからもよろしくね♡
足でぐりぐりと踏んでやった。
翌日私はおちびを足の指に挟んでその上からハイソを履いてみた。歩いてる時は体重がかかる度にもぞもぞとして心地よかったのだが電車の中でおちびは私の足指を思い切り噛んできた。怒った私はもう片方の足の踵でおちびのいるあたりの位置を踏んでやった。そうすると静かになった。
それからというもののおちびに足を登らせたり、爪を磨かせたり、時にはわざと同じ靴下を何日も履いてやったりしていじめて遊んでいた。そうして半年がたちおちびは私が寝起きで足の踏み場を間違え思いっきり踏み潰してしまい壊れてしまった。しかし私はそこで真実を知ってしまった。
壊れた、というにはあまりにもリアルすぎる壊れ方をした。機械なら中の鉄なりなんなりが見えてもおかしくないのだが明らかに血が流れている。踏み潰した感触も機械的なものではなくぐにゅっとしたものであった。
この人、、ほんとに人間だったんだ、、
しかしもう私はこれなしの生活に戻りたくはない。

今後もこの“消臭くん”が何らかの形で小型化された人間であると知りながらも私は酷使しいたぶり続け何回も殺していくのだろう。

それからの話。消臭くん視点

私は山岸新太。ごく普通の大学3年生だ。しかし日常の変化は突然やってくるものである。家までの道のりを夜中1人で歩いているとある日突然後ろから何者かに襲われた。気づくと天井が真っ暗の10m四方ほどの空間に仰向けになっていた。しかし体が床にくっついてしまい動くことは出来ない。そしてなによりこの空間は非常に揺れる。ガタンガタンと時には激しく揺れる。外部からの音は遮断されている。恐怖に怯え自然とツーっと涙がこぼれた。
そんな真っ暗の空間に変化が訪れた。突如天井がパカっと開く。そして上から馬鹿げた大きさの人間な顔が現れ自分のことをじーっと見ている。
しばらくして箱は再び閉じ込められた。
なんだこれ、、小さくなっちまったのか???、、
疑問が多すぎて最早何が起きてもおかしくはない。恐怖に震えていた。
そして再び箱が開く巨大な顔の主は巨大な指で私を摘み大きな手のひらへ私は下ろされた。そして「わたしももかっていいます!今日一日よろしくね!」とあいさつをしてきた。なんだよろしくねって、意味がわからない、何が起きるんだ、ただただ怖かった。
なんか申し訳なくなるじゃんかぁ
とももかちゃんはぼそっとつぶやく。制服を着ていて黒髪で髪は長い。おそらく高校生だろう。そのまま私を手のひらに載せて玄関まで彼女は来た。
そして
「1日よろしくね!」
そう言われると掌から彼女の靴の中へと入れられた。そして傾けられ爪先の部分まで転がされ頭を強打する。ジメっとした靴特有の湿度と地面から漂う据えた匂いにめまいがした。すると奥から紺の布に包まれた足の指が迫ってきた
うわああああ!!!やだあああ!!やめてくれえええ!!!
当然ながらそこは彼女の靴の中であるために逃げ場はなく、迫り来る足指を見たまま私は立ち尽くした。
つま先に腹をえぐられそのまま靴の先端と足指の間に出来た僅かな隙間へ追い込まれた。
ズドオオオオン!ズドオオオン!
激しい揺れに見舞われた。おそらく歩き出したのであろう。なんでこんなことに、、、頭を抱えていると靴は傾き足の指が持ち上がった。
うわああああ!!!
そのまま重力に従い足の指の方へと転がる。付け根あたりで足とぶつかり、あろうことかそのまま先程歩いていたように靴は平行になった。変化があるとすれば自分のいた位置が彼女の足の真下になったということくらいだ。歩く度に強い体重が加わる。しかし不思議なことにからだがひしゃげたり潰れたりはしない。自分にも理解ができなかった。
なによりもつらいのが靴の中であるがゆえの湿度の高さと臭いであった。ももかちゃんとかいってたっけ。かなり汗をかくのか自分を踏みしめている靴下はかなりもう濡れていて布の目の間からは強烈な臭いが吹き出していた。今にも倒れそうだった。
するーっ
足が靴から抜けていく。助かった、、、
そう思ったのもつかの間。踵が次は下になりそしてそのまま手のひらへと転がされた。
そして彼女は先程まで自分がいたローファーに鼻を突っ込み匂いを嗅ぎなぜか満足げ
「君すごいね!私足に汗たくさんかくのにな、」
なぜ自分がこんな仕打ちを受けているのかわからなかった。。思わず心から「どういうことだよ、、やめてくれよこんなこと、、」と出てしまった。すると
「君生意気だよ?あんま舐めた口聞いてると踏み潰しちゃうよ?」
完全に脅しだ。恐怖政治だ。なぜ自分がこんな扱いを、、と途方に暮れているとつぎは上履きへと入れられた。先ほどとは違い投げ入れられたため身体が痛む。広大な床にはこの上履きの所有者の足の黒ずんだあとがしっかり残されていた。そして忘れもしないあの湿った布に包まれた足と再びご対面である。
もう叫ぶことも諦めた。先ほどとはまた違って踵付近にいたまま履かれたので今は土踏まずのあたりで踏まれている。上履きの中はローファーの中とはケタ違いの過酷さだった。なによりずっと履かれたままであるために臭いや湿度が先ほどのが可愛く思えるくらいのひどさ。そして時々思いっきり踏まれたり場所を変えられたりなど彼女の足に完全に弄ばれていた。途中から反対の上履きへと入れられ、ずっと履かれっぱなしの強烈な湿度と臭いの上履きで拷問を受け続けた。

1年のように思えた長い一日を終え、私はようやく彼女の足から解放をされた。もうへとへとであった。机に置かれると
「おちび!私の足を舐めなさい?」
おちびとは自分のことだろうか、、そう思っているとつま先を上に向けた足がどん、どんっと机の上に現れた。恐怖で立ち尽くすことしか出来なかった。それに自分より年下の女の子の足を舐めるなんてそんな屈辱があるか、、この期に及んでプライドがそれを許さなかった。しかししばらくすると足は降りていき
「ねえ、なめろって聞こえなかったの?」
ドオオオオオン
自分の少し横にグーの彼女の拳が振り下ろされた。あまりの衝撃に腰が抜けてしまった。とりあえず話をしないことには状況は変わらない。話し合いを持ちかけると
「文句あんの?潰すよ?」
相変わらず高圧的だ。
勇気を出してなぜこんな扱いを受けているのか。ということを彼女に聞いてみたのだが
「もしかして人間なの??」
と彼女は言う。人間でもないと思っていたのか
「人間だよ、」
そう言うと彼女は電話を始める

あー、人工知能なんですねあくまでも、わかりましたー
おそらく自分のことだろうが誰に電話しているのかわからなかった。
彼女は電話を終えると
「私怒ったからね。家の中でもこき使ってやるんだから」
もはや死刑宣告である
おいやめろ、、俺は人工知能じゃない!!やめてくれええ!!!!
叫びは届かず彼女の履いているスリッパへ押し込まれそのまま履かれてしまった。
彼女は足をなめて綺麗にしろ。さもなくばお仕置きだ、と告げた。足には靴下の糸だったり砂だったりが付着していた。命のが大事だ、精一杯プライドを捨て舐めたのだがスケールがでかすぎて終わることはなくそして定期的に足で踏まれてしまうため思うように終わらなかった。
彼女が宿題を終え足を見て「あーあ、」といった。
私は床に立たされ上には彼女の巨大な素足が影を作っていた。
私に忠誠を誓うか踏み潰されて死ぬか選びなさい。いーち
死のカウントは始まっていた。
忠誠を誓います!!!
プライドをかなぐり捨て私は叫んだ。するといい子いい子、といって足でグリグリ踏まれた。涙すらもうかれてしまった。

翌日彼女は私の足の指に挟んでそのまま靴下を履き学校へ行った。歩く度に体が大木のような指に締め付けられ限界であった。足の圧力が緩まった時いちかばちかで思いっきり指を噛んでやった。すると上から思い切りもう片方の足で踏まれ意識を失ってしまった。それからというものの私は足に登らされたり爪を磨かされたりとコキを使われた。時には唇で体を挟まれたり身体をなめ回されたり口の中を飴玉のように転がされたりもした。
人権なんてどこにもなかった。
さんざんいじめられた挙句に私の人生は寝ぼけた彼女に全体重をかけて踏まれ潰れ死ぬという終わり方をした。

未来の消臭剤

未来の消臭剤

  • 小説
  • 短編
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-06-26

Public Domain
自由に複製、改変・翻案、配布することが出来ます。

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  1. “それ”との出会い
  2. それからの話。萌々香視点
  3. それからの話。消臭くん視点