world!!-魔法使いユメカとの契約-  #3

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第3話 ありえない結果 

ガラッ
「ハァハァ・・・」
「おはよ!今日早くない?最近遅刻ばっかりだった雅ちゃん。」
この子は内田里栄ちゃん。小学校の頃からの友達。
「里栄・・・。あんたは鬼だね。」
「何を言っても里栄の性格直らない。」
ちょっと悪い女の子です。
「オハヨーーー!!里栄たん、雅!」
「珠梨!おはよう」
「今日遅刻しなかったんだね。もうHR始まるから席着いてね。」
笹谷珠梨ちゃんはこのクラスの女子学級委員兼学年委員長も務めている程の秀才。
私の友達に秀才はこの珠梨ちゃん以外は・・・知る限りはいない。(皆ごめんねぇ)
「雅、お前はバカだよな?」
そんな声がしたので思わず「えっ」と言ってしまった。
そうだった・・・。思い出した
「もう・・・。ビックリするじゃん・・・。」
周りに聞こえないように小さな声でユメカに話しかける。
「お前・・・いまの成績だと坂城大学はいけないぞ?」
「嘘ッ」
「嘘など私はいわない。・・・願いはないか?」
え゛・・・?!そんな事も出来るの!!??
「でき・・・るの?」
「ああ。可能である。」
「じゃぁ・・・!お願いしてもイイデスカ?」
「了解なのだ。・・・だが問題点があがる。少し・・・お前に少し影響するが・・。」
「うーん。天才少女になれるなら痛みは我慢するゎ。」
「わかった。じゃぁこの場では少しやり方を変える。いいな?」
「うん・・・。私はどうしていればいい?」
「お前は、下を向いて目をつむれ。左手の人差し指と、右手の中指をくっつけたら願い事を1回小声で噛まぬよう正式に
言え。そうしたらあとはこちらが手を出すがけだ。」
「わかったわ。」
私は態勢を整え呟いた。
「珠梨に負けないくらいの秀才になりたい。」
こう叫ぶと、桜の花ではなく、あたしの力が向けてゆく気がした。
ふわっと体が軽くなる。その瞬間、私の力はユメカに吸い取られたみたいになってその場に倒れ込んだ。
バタッ 鈍い音とともに皆がこちらを向く。
ユメカは・・私の耳元に来て・・・
「いまからお前の脳の一部・・・学力の部分を削除する。更新するには2時間ほどかかる。それまでお前の瞳は開かない仕組みになっている。」
そのユメカの言葉はあたしに聞こえた。
(なんだろう・・・。この感覚。目は空いていないのにまるで夢の中にいるような感じ・・・。)
そしてその2時間後私は目を開いた。

白い天井が見える・・・。
あれ?なんであたしこんなところにいるんだろう?
あ・・・ユメカに私の頭を良くしてって頼んだんだっけ。
「あ!月垣さん!目が開いたのね!」
そういって駆け寄ってきたのは保健の田沼先生。
「はい・・・。」
「2時間前は大変だったわよ。内田さんが私を呼びに来て・・・。」
「すみません。もう大丈夫です。心配お掛けしました。」
「そうそう。栗田先生が、落ち着いたら授業に来てっておっしゃってたわ。」
「あ、じゃぁもう全然大丈夫なんで・・・。失礼します」
ぺこりと頭を下げて保健室を出た。
さあ・・・今カラの授業で試される。あたしの変化した脳を・・・。
いつのまにかユメカはあたしのもとに戻ってきていた。
「大丈夫だったか?ちょっと大変な願いとなるとこういう風になりかねないから気をつけておけよ。」
「うん・・・。ゴメンナサィ。」
「さ、戻るぞ。」
そういうと大急ぎで教室に戻った。


ガラガラ・・・
「すみません・・・。」
ドアの音で一斉にクラスメートがこっちを向く。
「ああ!月垣さん、大丈夫です?」
数学科の松本先生が言った。
「はい。すみませんでした。」
ペコっと一礼し、席について教科書と問題集を広げた。
そして黒板に目をやると・・・・
「なにこの問題・・・。凄い簡単・・・。」
「さあこの答えが分かる人は挙手お願いします。」
シーン・・・
誰ひとり手を上げない中一人の少女が手を挙げた。
「はい。」
それはあたし、月垣雅。
「月垣・・・さん?ど・・うぞ。」
先生もびっくりしている。あの天才の珠梨ちゃんが答えられない問題は誰ひとり答える事は出来なかったのに・・・。
絶対に今、皆はあたしが口に出す物事を分かっていない。
「その答えは、XXXXXXです。」
言い終わった後、先生の方を見てニコリとほほ笑む。先生の表情は固まっていた。
「正解・・・です。」
ふふん。あたしは鼻高々な気分で、この最強の脳とともに今日というある意味凄い1日を過ごした。
この生活が毎日続くと思うと、気分が良かった。

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なんか、もう妄想の中でのユメカは初音ミクに近い…8藁8

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  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-01-23

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