ヤンバルクイナの万国博覧会
ヤンバルクイナの万国博覧会
鉄骨とガラスで施工された巨大な水晶宮(クリスタルパレス)で博覧会開会の宣言を女王がたくましい声で行った。一同はパタパタと拍手喝采の嵐である。
「えー、このたびは私たちの発展の為に協力して下さった、お隣の国のマヤァーさん達に感謝を述べたいと思いますクェ」
その言葉にお隣の国のマヤァーさん達の代表の一匹が挨拶をする。
「マヤァーですにゃー、あなた方の著しい成長をまってるにゃー」
そうして、またもや大きな拍手の音が響き渡った。
その日からヤンバルクイナの数は増え始めこの島には何千羽と言う数になったのである。
「いやーしかし、計画通りですにゃ」
「そうにゃ、そうにゃ」
「飛べない鳥とは運が良かったにゃ、これで我々も食料には当分困らないにゃ」
「でも良いんですか?絶滅しそうとの噂ですにゃ」
「それは大丈夫だにゃ、我々も絶滅しそうなイリオモテに住んでるマヤァーだにゃ」
ヤンバルクイナの万国博覧会