omamagoto
別にこれといって話したいことはないんだけど
でもまあ黙っていたいわけでもなくて
どうせあなたが隣にいるくらいならと
少しくらい僕の捻くれた独り言でも聞かせてみたいなんて
思うんですよ
思うんですよ
今更僕が捧げたって
今から僕が生まれたって
この世界にしてやれることなんか
たったひとつもないんだけど
今更だから僕だって
今まで生きてきたんだから
もう言い訳なんか使い果たして
すべて終わらせてみたいと
思うんですよ
別に聞かれたっていいんだ
聞かれてなくてもよくて
でも視てくれていたなら嬉しくて
外れていたなら悲しいかな
滅び行く世界へ生まれてきた命へ
明日地球に隕石が降ってくるのなら
僕はようやく未来を生きる予定を立てよう
もう二度とこんな世界にならないように
僕がこの世の最後のひとりになるんだ
試したいことがあってさ
少しだけ恋がしてみたいんだ
ちょっとの間でいいからさ
たったひとつを掴みたいんだ
僕はきっと夢から覚めてさ
そのひとつを大事に育むんだ
崩れないように壊れたりしないように
最後にはバカらしくなって
そうだとしても
思っていたより暖かくて
そんなことより辛くて
それでも大切にしたくて
結局なくしちゃうのかな
次に芽吹く世界へ生まれてくる命へ
いつかその場所でまた繰り返しても
僕はすでにあなたと生きる予約をしているよ
もう一度だけと誰かが言わないように
僕がこの世の最初のひとりになるんだ
掴みたかった
掴めなかった
止めたかった
止まらなかった
戻りたかった
戻らなかった
嗚呼
嗚呼
触れた瞬間
わかっていた
聴いた瞬間
知っていた
そんなことは
そんなことで
今と現在と目の前を
容易く流れてく時間が
僕には酷く切なく
あまりに綺麗だと
思ったんだ
思ったんだ
omamagoto