夜空に映る色々な星
コ快小説。星のお話。
僕は星が好きなので小説に入れてみたよ( ˘ω˘ )
今季は寒い寒い冬の季節。だが、今日は少し暖かいのか冬の夜でもあまり寒くはない。
博士の家の屋上で、寝そべって冬の夜空を見ているコナン。
「星が…綺麗だな…」
暗闇に映る小さな光が夜空を幻想的にする美しい姿に一言呟いた。
「確かに綺麗だな!」
聞き慣れた声にコナンは驚いて起き上がり振り返ると、月を背にし、白いマントを纏った罪人が立っていた。
それを見たコナンは思わず目を丸くした。
「キッド…!?なんでここに…」
「空を飛んでたら偶然寝そべってるお前を見かけてな。」
「フッ…まーたどっかのお宝でも狙ってたのか?」
コナンは半ば笑いながら言った。
「いや、ちょっと気分で飛んでただけだぜ。」
「おいおい…大丈夫かよ…住民に見られねぇか?」
「大丈夫だ。空を見る人ってそんないないからよ。大阪の件の時もあまり気づかなかっただろうしな。」
「まぁそうだろうけどよ…」
「ところで名探偵…ここで何してんだ?」
キッドはそう言うとコナンはまた寝そべって夜空を見上げた。
「…別に…空を見てただけだよ。」
「そうか。」
そういうとキッドはコナンの隣に寄り、腰を下ろした。
暗い夜に対して目立ちやすい白い色にコナンは言った。
「オメー、ここに居るならその目立つ白いやつなんとかしろよ。」
「あ、そうだな。…よっと。」
そう言うとキッドは白いマントを羽織い、一瞬で黒い私服に変えた。
それを見たコナンはクスッと笑った。
「それがオメーの素の姿か。キッドらしくない色だな。」
快斗はコナンを睨む。
「白黒で良いだろ。」
「悪くはないな。」
同感しないコナンに快斗は不機嫌そうに言った。
「面白くねーなお前…」
しばらく沈黙が続く中、コナンは言葉を発した。
「…オメーの誕生日いつだ?」
「…へ?」
コナンの意外な言葉に快斗は目を丸くする。
「誕生日いつだって聞いてんだよ。」
「6月21日だが?」
「6月21日…双子座か。」
「……星座の事かよ…」
何の事かと思えば星座だった。流石にないと思った快斗だが少し期待していたらしく、肩を落としてしまった。
「あったぞ。あれだ。」
そう言うとコナンは双子座の星に指を指した。快斗はそれにつられ夜空を見上げ、コナンが指している方向へと向いた。
「あれが……双子座…か?」
「あぁ、そうだよ。で、俺は5月4日でおうし座。んーと…あ、あれだ。」
「へぇー…俺の双子座とほぼ隣だな。ところでお前、なんでいきなり?」
コナンは快斗に星座を話すことに疑問を覚え、それを言った。
「いや、別に星に興味なさそうだなと思ったからよ。」
「誰が言ったよそんなこと…」
するとコナンは黙って目を閉じた。
それを見た快斗は怪訝そうな顔で言う。
「…寝るなよ?」
それを聞いたコナンはクスッと笑った。
「誰が言ったよそんなこと…」
するとコナンは目を開けてこう言った。
「ただ、ある事件のことを思い出しただけさ。」
「ある事件?」
するとコナンは少し哀しげな目で言った。
「あぁ、唯一殺人者を自殺させちまった…あの人をな…。」
その時、コナンの背景に、炎に包まれていく館をただ呆然と見つめるコナンが映っているのを快斗は見た。それは今のコナンと同じような顔だった。それは幻覚なのかそれとも錯覚なのか……快斗は少しやりきれない気持ちでいた。
「そろそろ冷えてきたな。俺は戻るが、お前はどうする?」
コナンは立ち上がり、快斗に言った。
「あ、あぁ、俺も帰るとするかな。良い暇潰しになったぜ。じゃあな、名探偵。次会う時は、対決の舞台で。」
その時、言葉を終えると共に煙幕が出て、消えていく頃には既に誰もいなかった。
「あぁ、その時は必ず捕まえてやるからな。覚悟しとけよ…キッド…。」
コナンは余裕の笑みでそう言って、屋上から立ち去った。
夜空に映る色々な星
ネットで検索してみると星は亡くなった人々と言われている。
その光は儚いんだろうな…