魔法

特にありません。
設定集は完成後公開します

~誰もが欲しいもの~
~それは未知の力~
~だが、未知を望んでも~
~簡単には手に入らない~
~なぜなら人間は~
~化学を真実と信じるから~
~証明されたものしか信じないから~
~でも、人間は誰もが魔法使い~
~だって、そうじゃないか?~
~僕らには、夢を実現する力がある~
~僕らには、魔法が使える。それは…~
~奇跡を起こす魔法と、夢を実現させる魔法~
~そして、恋の魔法…~

(…これは、夢の中だろうか…)
(これは、僕の過去の夢…)
(何年も前の、幼い頃の夢…)

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story-0 かがみの過去
(…)
僕は、中庭に一人佇んでいた。
一人だけのゆったりした時間。
でも、僕は寂しくない。
だって、この時間は一人でゆったりするのが好き。
誰にも邪魔されず、ゆったりと過ごせる。
僕は、この時間が好きだった。

そうやって2年の月日がたち、
僕は小学4年生となり、その中でも、いつものように
一人中庭に佇んでいた。
しかし、今までと違うのは、たまに妹の桜がここに来ることだ。
桜は僕の横にゆったりと座り、ぐっすりと眠ってしまう。
僕は、不思議だった。
(どうして、桜はいつもここにくるのだろう…)
だって、桜には友達がいるはずだ。僕とは違って、
桜は元気もあって人との付き合いが上手なんだ。
(どうして、僕なんかに構ってくれるんだろう)
(どうして、僕を選ぶんだろう)
でも僕は、桜に聞くことが出来なかった。
もしかすると、聞いた方がよかったのかも知れない。
聞いたら、未来が変わっていたのかも知れない。
でも、よい方向に向かうかは分からない。
誰にも未来は見えないから。
誰にも予測できないから。

ある日、僕はいつものように中庭に歩いていく。
なにも変わることのない、いつもだと思っていた。
でも、何かが違ったのだ。
そこには人がいた。僕の知らない女の子。
(桜以外がいる…いつも誰も来ないのに・・・)
本当に不思議であった。誰もここには来ることはないのに。
3年間桜と僕、掃除担当の先生以外は来なかったこの場所に。
一人、女の子が座っていたんだ。
僕はかなりびっくりした。
(いつもは僕一人なのに・・・)
(桜以外が来る事なんて、無かったのに…)
でも、僕はその子に話しかけることが出来なかった。
僕は、今日だけと思って今日は帰った。
(たまには…他の人が来てもおかしくなんて無いから)
しかし、それから毎日彼女は僕が来る前にここに来ていた。
流石に、僕もこの事は不思議に思ってしまう。
(…桜でさえ、本当にたまにしか来ないのに…)
(どうしてこの子はいつもここに来るのだろう)
僕には分からなかった。
彼女の考えなんて分かるはずがない。
人間は相手の考えを100%理解はできない。
僕は───。
僕は彼女に、何故ここにいるのか聞いてみようと思った。


次の日も、彼女はこの場所に来ていた。
彼女はいつも同じ場所に、僕より早くここについている。
そうして、昨日決めたように僕は彼女に話しかけることにした。
「君は、誰ですか?」
「…」
彼女からの返答はなかった。
どうしてだろうか。聞こえてないのかな。
僕はもう一度彼女に聞いてみようと思った
「ねぇ?君は誰なの?」
「…千歳、みなと…」
「千歳さんか…何年生なの?」
「私は4年生。4年3組」
「…そうなんですか。僕は4年2組の佐藤かがみ、千歳さんと隣のクラスです」
(4年3組の千歳みなと…)
みなとって漢字が分からないのは仕方ないとして…
千歳さんはどうして、ここにいるのだろう…
「千歳さ…」
「あの…」
言う前に遮られてしまった。別に後でも良いから、
先に千歳さんに話させることにした。
だって、できるだけ情報が欲しいから。
「あなたはまず、何故このような人の来ないところに来るの?」
「…このゆったりとすることができるここが好きだからですよ」
「・・・何年前から、来ているの?」
意外だった。彼女、僕がここに来ているのに気づいていたようだった。
いつも一人で、誰も来ないこの場所に何故、僕が来ているのに気がついたのだろう。
・・・「だからっ!何年前から来てるの?この芝生の状態、どう考えても誰か来てるとしか考えられないの」
・・・鋭いな・・・よく見ているな、千歳さん。
おそらく僕なら、知ってたとしても黙っていただろう。
どうでも良いことだから。
「・・・2年前。この学校にあきあきしてきた頃です」
そう・・・と言わんばかりの対応をする。
彼女は、いつ来たかなんて気にしてないようだった。
ただの好奇心からだろうか、それとも、先客がいたことにびっくりしたからだろうか・・・
「ねーねー、かがみくん、私達、友達にならない?」
「・・・え?」
いきなりの展開だった。だって、初対面の人にいきなり「友達にならない?」とか言われてびっくりしないわけがない。
それに、僕には友達というものが分からなかった。
なぜなら、友達と呼べる人がいないからだ。
僕が唯一まともに話せるのは桜だけで・・・
「ねー、黙ってちゃ分かんないよ。どうするの?」
・・・確かに、分からないだろうな。普通の人じゃ心は読めないから。
普通にやってても、絶対に見えないものがある。
僕は、言い出せないでいた。どうするかを・・・
(・・・友達になっておけよ)
どこからともなく、声が聞こえてくる。
(だれ・・・?)
(俺はお前だよ。かがみ)
(かがみ・・・?僕・・・?)
(そうだ。お前が望む、心の中で望んでいる自分の姿)
(僕が、望む・・・?)
(ああ、それと、千歳と言ったか?あの子とは友達になっておけ。恐らく将来考えるとあの子はかなりの女になる)
(・・・そうなの?)
(ああ、恐らくな・・・それと、千歳という少女、かなりキレそうな顔してるから早く返答した方が良いぞ)
(・・・本当だ・・・)
もう一人の僕、僕の望む僕と話していたら、そろそろまずい空気になってきたようだ・・・
「ねぇ!どうするの?いいの?いやなの?」
僕は、無理と言うことはできなかった。
彼女にたいして無理と、僕は言うことができなかったのだ。
「かがみくん。よろしくね!私のことは下の名前で呼んでくれていいからね」
「・・・よろしくお願いします、千歳さ・・・」
「みなと!みなとって言ってるでしょ!」
「・・・よろしくお願いします。みなとさん」
こうやって、僕たち二人は出会い、友達になった。

友達になった後も、彼女と僕は毎日ここに来た。
いつもは彼女が早く、僕が遅かった。
いつしか僕は、人を待たせまいとして
彼女より早く来れるように努力した。
しかし、いつでも彼女の方が早い
どうやってきてるんだろう。
そう思っていた

ある日、僕は聞こうと思った
「ねぇ、みーちゃん」
・・・みーちゃんとは、みなとのこと。
「なぁに?かーくん」
いつしか、僕とみーちゃんは、このような呼び方に
変わっていた。
僕たちはいつの間にかあだなで呼び合うようになっていた
まるで、つきあっている男女みたいに
「みーちゃんは、いつもどうやってここに・・・」
僕が聞こうとする前に、彼女はこう話した。
「・・・おしえてあげないっ♪」
・・・そりゃあそうだよね・・・
実際、ここでみーちゃんと会って、すでに2ヶ月
たっているのだ。
2ヶ月もあれば、普通に分かってもおかしくないのに。
普通なら、分かるはずなのだ。
「じゃあ・・・」
「えへへ♪ヒントはあげないよ♪」
・・・先読みされていたのだろうか、
僕の言葉を読んでいるように彼女は話してくる。
「・・・」
「でもね、かーくんは、なかなか凄いよね」
「・・・何が?」
「私、先生に聞いたんだけど、かーくんは確か
学年でもすごく成績がいいって」
「・・・うん」
はっきしいって、成績なんてどうでも良かった。
成績がすべてじゃない。
人間性がよっぽど大切。
「かーくんは、勉強、してるの?」
「・・・してないよ」
「じゃあ、どうしてそんなにわかるの?」
「分かるからだよ」
「わたしも、できるようになるかな・・・?」
「みーちゃんなら、できるよ」
「本当?」
「うん」
「じゃあ、私がんばる♪」
そうして、みーちゃんはいつのまにか僕と同じぐらいできるようになっていた。よほどみーちゃんの方が成績良いし洞察力あるよ・・・

・・・
(・・・)
私は、どうしたの?
どうして別れると寂しいの?
なんで一緒にいたいと思うの?
あの、少し暗い男の子、かがみ・・・かーくん、
もっと一緒にいたいよ・・・
もう、一人はいやだよ。

・・・
「みーちゃん、好きなものある?」
「かーくん♪どうしたの?」
本当に、僕と言うことがどうしたんだろう。
彼女と一緒にいると、楽しい。
それに、僕は人に質問をすることが殆ど無かった
でも、みーちゃんになら、心を開ける。
それに、もうすぐみーちゃんの誕生日、3月17日なのだ
「・・・他の人から聞いたんだ。みーちゃん、もうすぐ誕生日って」
・・・嘘じゃない。ただ、他の人というのは桜だ
桜は、僕とみーちゃんを気遣ってか、もう来なくなっていた。
それに、小学生ができることなんて限られているけど。
「・・・わたしは、かー・・・いや、二人お揃いのものがいいな」
・・・意外だった。みーちゃんは、もっと可愛らしいものをほしがると思っていたから
「・・・どうして?」
「だって、かーくんとお揃いだと、私たち一緒ってことでしょ?」
「そうだけど・・・」
僕は何も返せなかった。
だって、僕だって望んでいたんだ。彼女と一緒に居ることを
僕は、嘘をつかない。
ついたら、壊れてしまうから。
「じゃあいいじゃん♪わたし、それがいいな」
そうして僕は、みーちゃんの欲しがるもの、それを
探すことになった。

3 /14、日曜日
僕はみーちゃんのプレゼント探しに
デパートに来ていた。
来たのはいいのだが・・・
(・・・何を買おう・・・)
買うものが決まらない。
もしも、何でもいいというなら絵を書いたのだが・・・
上手じゃないけど。
ただ、二人で一緒のものがいい・・・
そうなると、ものは限られてくる
(・・・)
本当に、難しいのだ。
自分が好きなものであれば、ぱっとキメられる。
だが、みーちゃんとなれば別だ。
そう、相手の好きなものと言うのがある。
また、お揃いのもの、という条件もある。
これらを満たさなければ、買うことができない
(・・・何を難しく考えているんだ?)
まただ。最近みーちゃんと会い始めてもう一人の僕が良くでるようになった。
・・・何を買えばいいんだろうか・・・
(まぁ、お前の場合優柔不断なのと心配性なのが大きいんだよ)
・・・いつものことだ。
考えたことが本当にこれでいいのかすぐに考えてしまう
そして、いつまでたっても選べない。
(分かってるなら、直感で選べよ)
・・・でも、みーちゃんには嫌われたくない。
ずっと友達でいたい。
(なら、尚更簡単じゃねーかよ)
・・・僕にとっては難しいんだよ
選びにくいし、なにより、いい案が思いつかない
おそろ・・・
(お前はバカか!?頭がいいのは勉強だけか?お揃いのものじゃなくても別に良いだろうが)
・・・でも・・・
(でもなんだ?考えなしかよお前は。じゃあプレゼントするとか言わなけりゃよかったじゃねーかよ)
(それと、俺はお前だ。その気になれば、簡単に思いつくし、きめることもできるんだよ)
・・・
お揃いじゃなくてもいい
一緒にいたい
僕の友達・・・
みーちゃんは、僕が一番好きな友達・・・
いつまでも一緒だって・・・
そう誓える、そんなものが・・・
実際には、あるのだろうか・・・
いや・・・ある。
二人で一つのものが。
一緒だって、証明できるものが・・・

5/17

(プレゼント探し)


(ここから湊とのであいを書く)

魔法

完成後公開します

魔法

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-05-29

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