天使の過ち¦序章「姫沙 心映」
姫沙心映くんという主人公が出てきます。
天使は嘆いた。
「ここには居たくない」と
神様は言った。
「それは無理だ」
天使は言い返した。
「なら私を殺して欲しい」
神様は冷静になって。
「お前は死ぬことはできない」
序章「姫沙 心映」
僕はどこにでもいるような高校一年生、姫沙心映(きさ このは)。
女の子みたいな名前だけど立派な男子高校生だ。
1ヶ月前に天秤高等学校に入学してやっとクラスのみんなとも仲良くなり馴染んできたところだ。
名前のせいで上級生にいじめられそうになるけれど・・・・・。
まぁでも楽しく学園生活を送っている。
学校帰り。
僕はなんにも部活に入っていないのでみんなより早めの帰宅。
家に帰ってもやることがないので入っても良かったのだけれど、入りたい部活もあるわけではないし、僕は飽き性だからなぁ。
そう思って僕は部活には入らなかった。
そしていつもと変わらない風景の中を僕は歩く。
涼しい風が僕の頬を撫でる。僕は少し立ち止まった。
「いい風だなぁ。」
こんな感覚は好きだ。落ち着けるし。
でも、もうすぐしたら夏がくるんだろうなって思うとちょっと憂鬱(-_-;)
暑いのは好きじゃない。汗はかけたくないし虫は飛んでくるし、僕はO型だから蚊に刺されやすくて毎年困る・・・。
だからといって冬が好きというわけではないけれど。
中途半端な人間である。
空を見上げ、心の中で独り言を言ってる僕は溜息ひとつ付いて歩き出した。
天使の過ち¦序章「姫沙 心映」
続きます。