俺は死者の負け組だ。

米津 神

始めは暗いですが、次第に、光が見えてきます。応援してください。

プロローグ

死にたい。

でも、死んだら、負け組だって。

自殺は負け組なんだって。

自殺が駄目なら、殺されればいいのか?

『そうだ、殺されればいいんだ』

貴様は誰だ?

『俺は貴様だ』

俺は貴様か?

『貴様は俺だ』

訳が解らん。

『貴様は殺されたんだ』

何故?

『解らん』

誰に?

『解らん』

何時?

『今日の夕方だ』

今日の夕方に俺は殺されたのか?

『そうさ』

記憶が無い。

『記憶は消したさ』

何故だ。

『あの記憶はそうとうひどいものだったからな』

どんな記憶だ?

『それを言っちゃあ、意味が無え』

1部だけでいい、教えてくれ。

『その1部がひどいんだ』

駄目なのか?

『ああ、駄目だ』

どうしてもか?

『あぁ、どうしても』

そんなにひどかったのか。

『あぁ、相当なものだったぞ』

そうか。

『そうだ』

俺はこれからどうすればいいんだ?

『それは知らない。貴様はもう、死んだんだ』

そうなのか?

『そうなんだ』

俺は負けたのか?

『あぁ、貴様は負けた』

俺は変われないのか?

『生まれ・・・か?』

あぁ、そうだ。

『残念ながら、それは無理だ』

俺はどうなるんだ。

『もう時期貴様という存在さえ消えてなくなる』

それはごめんだ。

『貴様は記憶が無いから、そんな事を言えるんだ』

ならば記憶を返せ。

『駄目だ』

ならば生きさせろ。

『駄目だ』

それは無しだ。どちらかに決めろ。

『仕方ない、どうしてもというなら生きさせよう』

・・・そうか?

『あぁ、只、どうなっても知らんが』

生きるにこした事はない。それでいい。

『何があっても自己責任だぞ、いいな?』

別に構わん。

『本当にいいんだな?』

あぁ。

『俺は貴様の命の保証はしないぞ』

あぁ、大丈夫だ。

『本当だな?』

あぁ、うそはつかない。

『決まりだ、目を閉じろ』

ん?あぁ、判った。

『いいか?3秒の間に、貴様は生き返る。3・・・2・・・1・・・』


これだ。これが全ての始まりだった。俺の人生の・・・

俺は死者の負け組だ。

俺は死者の負け組だ。

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