星の星の星から

星の星の星から

星の星の星から

僕は瞳を開いて青い湖の水面に顔を入れる。冷たくて気持ちいい水の波長が肌に伝わった、僕は口を開いてゆっくり飲み込んだ、ほのかに甘い、もう一度飲み込む。今度は舌をゆっくり回して味を確かめる。すると身体中からその甘さをもっと欲しがった。僕は手を大きく伸ばして水をかき分けた。湖の底は黒い景色が広がっているそして、小さく輝く砂が赤、青、黄色、緑それぞれの光を放っていた。その空間を白いガスが蜘蛛の糸の様にいたる所に漂っている。僕は人魚の様に飛び込んだ。水しぶきが跳ねて弧を描くその粒は水面に落ち、鈴の音を奏でた。僕の脚はひらひらと羽衣になり、その衣は黒い底に虹色に色を変化させる大河を作った。冷たくなった僕の指は小さく輝く赤い砂を弾いたそれは、風船が割れた音を出して火花を散らし、赤く光る砂はやがて薄い塵を巻いた大きな球体に膨らむ。僕はそれに近づいて勢いよく噛みついた。弾力があり潰れると汁が口の中で酸味がひろがる、満足の味だった。さて次は青く輝く砂を指で突いて飛ばすまっすぐ進み、その後には細かい点がいくつも出来ていった。青い砂は黄色の砂にぶつかりお互いが燃え上がった、そうしてエメラルドの色を放ち徐々に淡くなる。とてもいい香りだ、僕は嬉しい気持ちになる。続いて緑色に輝く砂をつまんでその燃える火に落とす。淡かった火は力強く燃えだし黒い底はとたんに、明るくなる、僕はまぶしくなって目を閉じる。顔と身体にはその炎によって微熱が伝わる。鼻孔の奥に油の匂いが充満してきた。美味しそうな匂いがする、僕はまぶたを開いてその方向を見た。だんだんと辺りは暗くなり、エメラルド色からオレンジ色に変わっていくその炎に僕は手を放り込んだ。その中に柔らかい粘土の燃えカスがあり、僕の手は感じ取った。両手でそれをこねて丸い物体にした。僕はそれを炎の中から取り出して口の中に放り込む。触感は良かったが少し塩が効いていて辛かった。辛さが喉に張り付いた、僕は驚いて咳き込み喉から吐いた。吐き出したそれは、やがて青く光り出して丸いビー玉になった。ころりと転がって、底に落ちていく。僕は慌ててそれを追いかけた。二つの手でビー玉をすくい取る。僕は瞳をビー玉に近づけて観察をしてみた。白い大気があり、緑の大地がある。動物たちが大きな地響きを立てて走りかけていく。その先を見ると原っぱの真ん中に麦わら帽子を被った少年が風を受けて立っているが、僕に気づいたらしく少年は目線を移して微笑んだ。甘酸っぱい何かが僕を包む。

星の星の星から

「星の星の星から」

星の星の星から

星の赤ちゃん

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-05-09

Public Domain
自由に複製、改変・翻案、配布することが出来ます。

Public Domain