気づき

ずっと探しつづけていた
それが絶対どこかにあって
それさえつかめがきっと幸せがずっとつづくだろうって

いつからだって訊かれてもわからないけれど
たぶん言葉をしゃべりだして
悲しいおもいをして泣いたころからかなあ

それからあるとき
一つ何か大事なことをつかんだような気がしたけれど
その瞬間から
新鮮さが消えこれまでの情熱も失った

そしてまた次への欲求がはじまり
また繰り返す探求と模索の日々

これはたんなる生物の本能のようなもので
どうしたっていたしかたないもので
おさえきれないもので
そうなるしかないっていうふうに
プログラムされているのか

いつまでもみたされない
いつもイライラ

何かがたりない
それは体に取り入れるべき最重要な栄養素のように
決定的に何かが欠落している

体がそうかんじて
それをこの心がとらえて叫んでいる

これだけ苦しんでいるのに
これだけ探しつづけているのに
なぜだれもたすけてくれないのだろう
なぜだれも知らんふりしているのだろう

自分と回りのすべての自分以外の存在との
不整合とこの違和感

ほかのみんなもこんなかんじでやっているのかな~

なにか変だと
なにかちがうと
おもわないのかなあ
かんがえないのかなあ・・

そしてそれは突然やってくる
こんどはこちらから求めに「行く」のではなく
向こうからやって「来る」

自分で作った呪縛と壁が壊れ
解きはなれ空になるとき
それは向こうからやって来る

それはかならずやって来て
そしてそれはこの私が今いるこの場所を指さし一言を発するだろう
「ようこそここへ」

その声は聞こえないけれど
わかったんだ
やっと

同じところにいるのに
これまでとまったくちがうようにみえる
なにがきっかけなのかはわからない

あらゆるものをつつみこみ
語りかけてくる

心の内の言葉と
外からのメッセージが一致し
ありのままがすべてOKであるような

気づき

気づき

Eテレの「心の時代」で「まなざし仏教塾」をされている志慶真さんのお話をきき、感動しました。気づくことってホント大事なんですね。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-05-09

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