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まだ少し冷たい風が40デニールの黒タイツにささる。君のこと好きだったけど、褒められて泣きそうだった。線路に沿って遠ざかっていく向かいの電車にもしかしたら君が乗っていたのかもしれないね。すれ違うだけの痛みならはじめからいらなかったなんて、そんなことさえ君には関係のないことだ。明日はいつも頼みもしないのにやってくる。寂しいんだよ。いつも。気まぐれで分かり合う。そういうのが僕らにとっては必要で、一番いらないものだったんだと思う。さよなら。



20160329

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-05-04

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