初恋

俺…つうか私、綺羅美琴はある病をもっている
それは、ごく数年によって…そしてある男によって、もたらされた病だ…
だが、俺自身はなんとか抑えてる。
でなければ、今頃バイトにももちろん正社員にだって行けない。
そんな病とは皆さん何なのか…そう疑問に思うこともあるだろう…俺の病は、“男性恐怖症”だ。
数年前、俺は中学の時にされていたことをすっかり忘れていた。
そして何より俺は男勝りになり―まぁ、理由は女三人の中に弟が一人なため、おかまにしたくないためであるが―男友達もたくさんいた
だが俺は、その男友達にも無意識に一線を置いていたのだろう…なるべく自分が被害を食わないように
…そんなある日に、高校生にとって最高に大事な高三のときに起きた
その中学の時に…その…なんと言うか…何度か…襲われていたことがあった(まぁ、まがいでしかないが・・・)
だから忘れていた、自分にとってはいやな思いででしかない
そして俺は外に出てぶらぶらする癖がある
その日は確か…そうだ、見たいDVDがあったから店に行き、何気なく探していた
だが、探している最中にいきなり脇腹を触られ、びっくりした
普通は触らないなんだこいつ!みたいな感じでみてみたら、その男がいた
何度でも言おう、俺は彼にされていたことを忘れていた
だから、連絡先交換も俺の知ってる男友達と一緒だろうと言う理由で交換した
……それが…いけなかったのかもしれない…

そして俺は体育の最中のウォークダンスが終了した最中に、倒れた
それ以前に、昼休み中に男友達を避けていた
何かがやばかった…だが、親にも先生たちにも知られたくなくて、体育の先生に倒れたことを黙っておいて欲しいことを言った
あまり快く思ってはくれなかったかもしれないけど、俺は誰かに心配されたくな…それが、迷惑だと思っているから

そして数日、ある一通のメールが届いた

「今日、遊ばないか?」

他に誰か呼んでいるならという理由を勝手に自分で決めて、OKを出した
だが、家に行ってみたらそいつしかいなかった
そいつとは、店であった彼だ
なんだか不安になった
こいつと二人っきり…嫌な思い出しかない
まぁ、最初は俺が今までどおりに遊んでだ…ゲームで…
その後だ…いきなり後ろに回り込まれ、胸を触られた…
いやだから逃げた
だが、そいつは何を思ったのか俺を押し倒し、さらには自分のを押しつけてきた

「やめろ!!」

「大丈夫…痛くしないから」

んな優しい言い方で俺が心変わりすると思ってんのか!!

「綺羅、痛いから足退かして」

どう見たって男と女…力の触れ毅然
さらには犯されると言うのがもう分かっているためすんなり足を開いてやるつもりはない
彼は俺を押さえていた手を離し、自分で開こうとした
もう無理だ…くる!!

「…はぁっ…はっ…!」

「!!」

後ろに振り向き息苦しくなった
相手は驚いている…当たり前だ、まさか呼吸困難になるとは思っていなかったのだろう
彼は慌てて袋をもってきて俺の口元にあてる
必死に謝罪の言葉と、もうしないという言葉が聞こえてくる
…しばらくして、ようやく呼吸が落ち着き俺はまだ足がふらつく中歩き出した

「…帰る」

「悪い!綺羅本当に悪かった…だからこのこと誰にも言わないでくれ…」

自分に非があるからか、玄関先で言ってきた
…言えるわけもない、まさか自分が…犯されそうになったなんて…

「いったら、お前だってまずいだろ?」

明らかに不利なのは、お前だけどな…

「…言わない」

それをはぎりにそいつの玄関を出た
それ以降、俺は何をしていたのかもわからない
というより、もう思い出したくない…
そして数年、正社員にはなったものの遅刻が原因で会社をクビになり、今はバイトに明け暮れる日々である
もちろんしてるのは接客業だ
夜中まで頑張っている
まぁ、今日は休みで、高校の友達と中学校からの友達と遊ぶためにある喫茶店に来ていた
だが、俺が近くだったため思ったより早く来てしまったらしい
おなじみの車が見当たらない

「…どうやら早く来ちまったかな」

さて、どうしたものか…

初恋

初恋

俺が実際に体験したことと、後は想像でしかないです 俺が、こんな恋出来たらなぁという小説です まぁ、病によってそれも無理ですが…

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-05-24

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