プリテンダー
偽善だと思うことは山のようにある
これは自分を好意的に思ってもらいたいだけだと
見渡せば そこかしこに漂うその香り
いつも いつまでも 違和感を持ち迫ってくる
本当にいいのか と問うことさえそれは許さない
けれど
その行為からその成分を捨てて渡された時
僕達はその重さに耐えられるのだろうか
本当の善の重さは他人には
一生かけても解れない
だからこそ偽善は時として軽く そして
受け入れられるための包装紙なのではないだろうか
電話越しのそのつたない愛情に一瞬心へ平和が訪れる
それの重さを手で確かめる
持ちやすいそれは痛いほど心地よく
嗅いだ香りは少しだけ甘い匂いがした
プリテンダー