同居人はヤンデレ妖

ヤンデレな異形の妖と女子高生の話

人物紹介《ネタバレ注意》

★春兔 桜(はると さくら)

目の上でパッツンに切りそろえた前髪に、アッシュブラウンの背中まであるゆるふわヘアー、ピンクがかった茶色のくりっとした大きな瞳が特徴。まだあどけなさが残る童顔からは、まるで兔のような印象を受ける。誕生日に親友からもらったケーキを食べた事をきっかけに人生が180度かわる。

おっとりとした性格だが、芯は強く、意外にも力持ちである。何故かヤンデレに好かれやすい。

★黒夜(くろや)

愛称はくろちゃん。紫がかった黒髪は、毛先が緩くウェーブしており、後ろで余った毛をちょこんと一つにむすんでいる。瞳は金色であり、猫のように瞳孔が縦に伸びている、褐色の肌の青年。‥‥‥のような姿をしているが、本当の姿は、カエル、蛇、ゲジゲジ、ムカデなどを混ぜ合わせたような黒い化け物。平安時代に蠱毒によって造られた。
桜love。他人には、生ゴミを見るような態度をとる。甘いマスクとは裏腹に、重度のヤンデレ。

こんにちは

（ 怖い。何だこれ、一体何がどういう事で、目の前のこの化け物は一体何なのだろう。）

目覚めたばかりで、頭の回らない頭をフル回転させながら、ベッドの上で私に馬乗りになっている「それ」を見つめる。

蛙・ゲジゲジ・とかげ・へびなどの様々な害虫をめちゃくちゃに混ぜ合わせた、まるでキメラのような黒い「それ」は、身体中に目玉がついている事以外は、まるでジ⚫︎リのおっ⚫︎と主様のようだ。

それが、無数の赤くギョロギョロとした目玉で、下敷きになっている私‥‥春兔 桜(はると さくら)を見下ろしている。

何がなんだか分からないが、話は前日にまで遡る。