バガブンドの手帳
止めることのできない流れ
人には止められない流れが三つある
一つ、生まれること
己の意思に関係なく、気づけばこの世界に存在している
それがたとえ
どんなに理不尽なことだとしても
二つ、死ぬこと
意図的であれ、意図的でなかれ、この世界から消えていく
それがたとえ
どんなに理不尽なことだとしても
生まれることを恨み、死ぬことを嘆く
そんな流れの中で、生きている
三つ目はなんだと思うか
それは、あがくこと
己の意思に関係なく生まれ、死ぬこの世界で
人は己の意思で流れに逆らう
逆らおうともがいている
どれだけ悲嘆しようと、恨もうと、叫ぼうと
たとえ流れに飲み込まれたとしても
人はあがいて流れをつくろうとする
バガブンドの手帳
自由詩がこれで二作目です。小説はもうしばらくしないとのせられそうにないので、ちまちま活動しています。今これを読んでくださった方。ありがとうございました。