Yume

 車?徒歩?何となくタイヤが浮かぶ。おそらくだが車で、門頭を潜る。足元が印象的だった。地面が黄色だったかな?フワフワしている。菜の花をイメージしてしまう。建物を一周するように進んでいると。いつの間にか、地面に雪が敷き詰められていた。そのフワフワした白いものを掻き分け進むと、ちょうど宝くじ売り場の窓口らしきものが目の前にあり。小さなガラス扉の向こうに、番をしているおじさんが中にいた。
 わたしは、そのおじさんに聞いた。何を聞いたかは覚えていない。すると、おじさんは教えてくれた。何を言っているのか理解できなかったが、わたしは頷いた。頷いて、窓口の左側に奥に進む通路があり、歩き進んだ。
 すると、エレベーターがあった。わたしは、次に起こす行動が分からず困っていると、さっきのおじさんが駆け付けてきた。11を押すんだと教えてくれた。わたしは11階に行かなくてはいけないらしい。11のボタンを押した。
 エレベーターの中はいつの間にか、電車になっていた。一緒に乗っていたのは女の人だったように思う。その女の人が教えてくれた。あの人は、どこどこに住んでいる人だとか、何とかという賞を取ったとか教えてくれた。あの人というのは、電車の外を走っている女の人のことだ。電車の窓に人影が現れた。そして、走っている女の人が現れた。物凄い速さで走っている。人間離れしている。この電車も猛スピードで走っているというのに。それに並んで走っているのだから。

 大広間に入ったら、いきなり皆が拍手をした。その拍手はわたしに向けられている。皆が笑顔でこっちを見ている。言葉はないが、どうやら祝福とか歓迎といった雰囲気だ。皆というのは、現在の会社の人たちだ。視線を落とすと、御膳が各自用意されている。
 わたしは、一体この集まりは何なのか理解できないまま自分の席に着いた。誰かが注いでやれというニュアンスが含まれた言葉を言った。隣に座っている、わたしの先輩が白ワインのビンを手に取り、わたしのグラスに注ごうとした。ワイングラスではなく、寸胴の普通のグラスだ。その人がワインを傾けるのと、わたしが持っているグラスのバランスが噛み合わず、ワインは零れた。

 ぎりぎり詰めたらふたり座れる椅子。背もたれもあり、ゆったりした固い椅子。その真ん中にわたしは座る。目の前はガラス、上から下まで、右から左まで壁一面ガラス。外が丸見えだ。そのガラスの向こう側には、大きくて立派な桜の木が立っている。桜は満開。この時期を考慮に入れて、建物をこういう構造にしたわけだ。
 桜の木の下には、小さな2、3歳の子供がいる。若いママも一緒だ。天気もいいし、散歩に来たみたいだ。あまり見ていられない、目を反らす。微笑ましく見ることが出来ない。思い出す。重箱を持っていた。子供が出来たら、そこにお弁当を詰めてパパと子供とわたしで、どこかの公園にでも出かけその重箱を広げる、、、何度もそういう想像をしていた。
 その重箱はあの家に置いてきた。
 思う、ぜったいにそっちの世界に行く。

 エレベーターの扉が閉まらないうちにと、手で扉を制しながら乗り込んだ。8畳くらいはある広々としたスペースのエレベーターだった。下へ行くものと思い込んでいたら、上行きだった。11階と12階まであがる。わたし以外にふたりの乗客がいた。男か女かは覚えていない。とりあえずは上に行くことを、笑顔でわたしに教えてくれた。そこへ着いたら、わたしは1のボタンを押した。全然移動感のないエレベーターだった。 

 自動販売機からココアを買った。すると、会社の同僚がわたしに小銭を渡そうとした。その小銭をプラスすれば、一回り大きいカップでココアが飲めるのだ。でも、もう買ったあとだったし悪いので断った。自販機の前のテーブルに、その彼女はこちらに背を向ける形で座っていて、わたしも彼女に向かい合うように同じテーブルについた。
 自販機で買ったココアは缶でもペットボトルでもなく、緑色したプラスチック製の300ml程度のコップで蓋がしてあった。蓋は回転式で閉まるタイプだ。ひねって蓋を開けた。湯気が立っていて温かいというより、熱かった気がする。ふーっと息を吹きかけて一口飲んだ。味はよく覚えていない。でも、美味しいと感じた気がする。
 

 プリンがスパッときれいに半分になっている。その断面から透けて見えるのは、片方にはいちご。もう片割れにはチェリーだった。あまりにも幻想的で、見とれていたら食べ損ねた。
 フルーツポンチなのだろうか?透明な液体の中に、大きめにカットされたバナナと生クリームが漂っていた。これまた幻想的で見とれていたら、食べ損ねた。

 気がつけば、ラーメンを完食しようとしていた。

 同僚がオヤジの洗濯物を畳んであげている。そんなことしてあげなくていいのに、と見ていて思う。オヤジはその畳まれた衣類を受けとると、嘘の笑顔を浮かべてペコペコしていた。ぶちギレる一歩手前の顔だ。幾度となくみた顔だ。
 オヤジは激しく衣類を床にたたき落とした。「ふたりとも来い!」そう言って、同僚と義母を部屋に呼び付けた。

 廊下に立っていた。人ひとり分ほどの幅。すれ違いはすれすれ程度。両側の壁は、砂壁?紙壁?懐かしさを感じさせる壁だ。廊下の突き当たりには窓がある。四角い窓だ。ほぼ正方形。窓の外はとても明るい。よい天気だ。わたしの目線から見える窓の外には、草が生い茂っている鮮やかな緑。一面緑。緑の背丈も揃っている。きれい。

流れ星

 流れ星。と聞こえて、空をみた。流れ星だ!とっさに、「願い事!」と思う。「彼氏」と頭に浮かんだ。違う、それじゃ持続性がない。「旦那が欲しい」そう頭に浮かべた。と、同時に流れ星は消えた。間に合ったようだ。
 その空は暗かったはずなのだが、明るいその空はみるみるうちに暗くなり、星が現れて満天の星空になった。きれいだった。

 経営者とふたりで、コンビニに向かっていました。道中の会話で、静岡、40℃、暑い、の単語が出てきたました。どうやら、わたしは静岡に行くらしい。あっちは暑いよ、40℃あるよ。と言われたのです。
 さて、コンビニに着きました。おでんのコーナーの前です。とっても美味しそうです。目に付いたのは、味が染み込んだ大根とはんぺんとタマゴでした。
 その隣にはケーキのコーナーです。デコレーションケーキがありました。珍しいことにそのホールケーキは、菓子パンのように袋にパックされているのです。ケーキ全体が生クリームで覆われていないので、袋にクリームが付くこともなさそう。パンケーキのように、何層かになっていて間にタップリの生クリームにイチゴかな?よく覚えていないけど、フルーツがサンドしてあるもので、とても美味しそうでした。大判焼きも置いてありました。
 買った記憶はなく、ただただ眺めていました。

Yume

Yume

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-04-14

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