sienna world   ~妖怪との恋~

-異能力-

東ヶ丘大学付属高等学校に通う高校2年生の蒼羽 凪 ‐アオバ ナギ-。
少女には他の人には言えない特別な…異能力があった。

凪「ふぁ~…もう朝かぁ。制服に着替えないと…」
私は制服に着替え朝食をとったあと、歯を磨き髪を整えたりと身だしなみを整え荷物をもち玄関へと向かう。

玄関にある鏡で服装を確認し、
凪「うん、大丈夫だ。いってきまぁ~す」
私には親がいない。
私が小学一年生の頃に居眠り運転の車がつっこんできてしまい他界してしまった。
私は両親がかばってくれたおかげで重傷だったが生きることができたんだ。

結衣「凪~、おはよう~!」
近藤 結衣-コンドウ ユイ-
私の中学からの友達なんだ。

凪「結衣、おはよぅ!」
結衣「ねぇ、凪。今日朝食食べた?」
凪「ぇ。もちろん、まさか結衣食べてないの?なんで…ハッ!!まさか…!」
結衣「そう。そのまさか…今日は身体測定だぁぁ!!」
凪「うわぁぁ!しまった…やっちゃったよ~…」
結衣「まぁ凪はいいじゃん。スタイル抜群なんだからあんま変わんないっしょ。」
凪「いやいや、変わるし!!あとスタイルよくない」
結衣「めっちゃスタイルいいじゃん!しかも髪は天然で毛先がうちまきロングで色が茶色。白い肌…いつもラブレターに告白!!」
   「なんとうらやましぃことか…!!」
凪「別にモテてないよ~…」

と、話ながら学校へゆき、今日は午前授業のみですぐに下校時刻へとなった。

結衣「凪、ごめん!今日日直で雑用頼まれたから先に帰って!!」
凪「うん、わかった~、じゃぁまたね~」

結衣と別れふと歩いているとき、方向をかえた。

凪「今日は丘に行こうかな…」
近くの森の奥にある丘があり、夕方になるととても夕日や夜空が綺麗な場所がある。

凪「ついたぁ…。体力落ちたかな。最近部活ないからな~…」
凪は陸上部に所属しており、全国大会の常連選手だった。

カサカサ
凪「…あ。犬…足を怪我してる。…おいで。」
犬を自分の膝にのせ怪我をしている足の近くに手を寄せる。
すると暖かい光がさし傷が消えていく。

凪「はぃ、おしまい。もう大丈夫だよ、これからはきおつけてね。」
私は相手の傷を治すことができる。
この異能力は小学一年生のころの事故が原因だ。
自分でもこの能力は無闇に使ってはいけないと思い、めったに使わない。
ましてや、この知恵能力が使えるとは誰にも話したことがなく私以外知らないんだ…

サァっと気持ちのいい風が吹き木の下にいると木漏れ日が気持ちよくうとうとしてきてしまい、私は瞼をとじ眠りについた…

妖世界 ~狐九尾の主~

ふと目を覚ますとあたりはオレンジで夕方のようだった。
グルリと見回すと丘ではなかった。
森の中で少し先には町があるようだった。

凪「…ここはどこだろ?」
町にいけば…と思い町の方へいくが咄嗟に隠れた。

凪「な…なに、ここ。人じゃない…?」
人に耳がついていたり動物の顔や尻尾と奇妙なものがたくさんいた。
自分の頬をつねるが夢ではない。
じーっとみると自分の世界でよく本などでみたものたちがいた。
自分の仮説が正しければ…

凪「妖怪の…世界。」
嘘だ、と疑い信じない。
だが現に自分にも知恵能力があるため信じる事しかできなかった。
ふと妖怪がつぶやいた。

妖怪「ん?・・・なんや人間の匂いが?」

ヤバイと思い相手にばれぬよう奥の方へと走る。
が、気づかれてしまい、2匹の妖怪に追いかけられている。

木の根に足をかけてしまい転んでしまう。
すると妖怪が追いついてしまい…

妖怪「なんやこんなとこに人間がおんや。」
妖怪「逃げんじゃねぇよ」
妖怪「ん~…喰っちまう?」
妖怪「あぁ、そうだな。」

ニヤニヤとどんどん距離をつめられ逃げようとするが足首をやってしまったようで痛くて動くことができなかった。
なぜか意識がもうろうとし始め、ヤバイと思った瞬間目の前に影ができたが、その瞬間意識を手放した。

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sienna world   ~妖怪との恋~

sienna world   ~妖怪との恋~

ある異能力を持つ少女が目を覚ますと異世界に。 そこは妖怪たちが住む妖世界だった。 ある狐の国の主、九尾の少年と出会い恋に落ちるまでの話――――。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-04-11

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  1. -異能力-
  2. 妖世界 ~狐九尾の主~